Valve謹製携帯型PCゲーム機「Steam Deck」発表。まずは欧米向けに今年12月に発売、価格は約4万4000円から
Valveは7月16日、携帯型PCゲーム機「Steam Deck」を発表した。価格はストレージ容量の違いなどにより399ドル(約4万4000円)から。まずはアメリカ・カナダ・イギリスおよびEU向けに2021年12月に発売し、そのほかの地域には2022年にリリースする。
Steam Deckは、Steamを運営するValveが自ら手がける携帯型PCゲーム機だ。最新バージョンのSteamOS 3.0により、ユーザーが保有するSteamライブラリのゲームを楽しめる。ハードウェアには、AMD製のカスタムAPUを搭載。Zen 2 CPU(4コア/8スレッド 2.4-3.5GHz)およびRDNA 2 GPU(8 CUs 1.0-1.6GHz)により、最新のAAAタイトルを動作させるに足るパワーを誇るという。メモリは16 GB LPDDR5を搭載する。サイズは298mm x 117mm x 49mmで、重量は669g程度とのこと。
【UPDATE 2021/7/16 7:10】
CU数について修正
筐体中央に配置される液晶ディスプレイは、7インチのマルチタッチスクリーン(1280x800px/60Hz)。操作系統には、十字キーやアナログスティック、ABXYボタン、R1/L1バンパーボタン、R2/L2トリガーを備え、背面にも左右2つずつボタンを配置。さらに左右のアナログスティックの下にはトラックパッドも用意する。トラックパッドは、ハイペースなFPSのプレイにも最適とのこと。また、6軸のIMUモーションセンサを内蔵し、いわゆるジャイロ操作にも対応。振動機能には、Steamコントローラと同じくHDハプティクスが搭載される。
無線機能にはWi-Fi(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)やBluetooth 5.0を搭載し、ほかにUSB Type-C端子、microSDカードスロット、3.5mmヘッドフォンジャック、マイク、スピーカーなどを備える。バッテリー容量は40Whで、2Dゲームなど低負荷の利用時には7〜8時間はプレイできるそうだ。
Steam Deckに搭載されるSteamOS 3.0はLinuxベースのOSだが、Proton技術の採用によりWindows向けゲームも動作可能(ユーザー自身で別のOSをインストールすることもできる)。ゲーム開発者も、Linux向けに移植する必要はないとのこと。ホーム画面にはユーザーのゲームライブラリが表示され、すぐにプレイを始められる。また、Steamボタンを押すとメインメニューが表示。ライブラリやストアなどにすぐアクセスできる。もちろん、チャットや通知機能、クラウドセーブなどのSteamの機能も利用できる。
【UPDATE 2021/07/16 13:56】別OSのインストールも可能である旨、追記
Steam Deck向けには専用のドックも用意される。ドックではSteam Deckの充電のほか、HDMI 2.0/DisplayPort 1.4での映像出力や、有線LAN接続が可能。USB 3.1およびUSB 2.0端子も用意される。外部モニタ/テレビに接続したり、ゲーム周辺機器を利用する際などにも便利だろう。
Steam Deckは、アメリカ・カナダ・イギリスおよびEU向けに2021年12月発売予定。そのほかの地域には2022年に発売される予定だ。価格は、64GB eMMC版が399ドル(約4万4000円)、256GB NVMe SSD版が529ドル(約5万8000円)、512GB NVMe SSD版が649ドル(約7万1000円)となっており、それぞれキャリーケースなども同梱される。製品の詳細は公式サイトを確認してほしい。