『Battlefield 2042』開発者がファンの質問に回答。スペシャリストやマップ、乗り物のコールインシステム、クロスプレイなどを解説
Electronic Artsは7月15日、『Battlefield 2042』について、先月おこなわれた正式発表の際に寄せられたファンからの質問に回答した。スペシャリストやマップ、AI兵士、クロスプレイなどの詳細を、シニアデザインディレクターのDaniel Berlin氏が解説している。
本作では従来のクラス制に代わり、スペシャリストと呼ばれるキャラクターを選択してプレイする。現時点で4種類のスペシャリストが公開されており、ローンチ時点では10種類が登場予定だ。各スペシャリストは、それぞれ固有の専門技能と特性をひとつずつもっている。たとえば発表トレイラーの中でみられたウイングスーツも、あるスペシャリストの専門技能であることが今回明かされた。上述した4種類のスペシャリストには備わっていないため、今後発表されるスペシャリストのものだろう。
スペシャリストは、専門技能と特性によりクラスにあたる個性を表現している一方で、ロードアウトは完全にカスタマイズ可能となる。すなわち、すべてのスペシャリストがあらゆる銃を装備できる。ロードアウトの項目は、メインウェポン・サブウェポン・投擲武器(グレネードなど)・装備(医療キットや補給箱など)。プレイスタイルや分隊内での役割などへの対応の自由度が高まったといえそうだ。
分隊は最大4人で構成。どのスペシャリストを組み合わせるのかは自由である。また、スペシャリストにはさまざまな見た目のスキンが用意される予定。同じスペシャリストでも印象を大きく変えることができるそうだ。なお、敵と味方の区別については、チーム(青)と分隊(緑)の強調表示があり、ほかのオプションもテスト中とのこと。
マップはローンチ時点で7種類が用意され、本作のマルチプレイ体験のひとつ「全面戦争」では、コンクエストやブレークスルーをプレイ可能。モードによってマップ内の使用エリアは異なる。そしてコンクエストにおいては、「クラスター」と「セクター」という要素を導入することで、従来のエッセンスを保ちながら、より大規模な戦闘に最適化したとのこと。
各マップは、複数のクラスターと呼ばれるエリアで構成されており、クラスターの中にセクターという制圧対象エリアが点在。セクター内には複数のフラッグが配置されており、すべてキャプチャすればそのセクターの制圧が完了となる。本作では、同じセクター内でリスポーンするため、フラッグの行き来が減り、より激しい戦いが展開されるだろうとしている。
本作のマップはシリーズ史上最大規模を誇り、PC/PS5/Xbox Series X|S版では128人、PS4/Xbox One版では64人での対戦に対応する。どのプラットフォームでもゲームプレイ機能やコンテンツは同じだが、PS4/Xbox One版では、スムーズにプレイできるように、マップ上のプレイ可能なエリアを調整しているとのこと。このほか、空域も拡張したことで、ドッグファイトをより楽しめるようになったことも明かされた。
本作での新要素のひとつには、乗り物のコールインシステムも挙げられる。プレイヤーはタブレットを利用し、いつでもどこにでも好きな乗り物を呼び出すことが可能なのだ。ただし、マップやモードに合わせて各チームに割り当てられた予算のなかで利用するかたちとなり、1度乗り物を呼び出すとクールダウンを待つ必要がある。
乗り物は、アメリカ軍あるいはロシア軍に由来する種類が登場。プレイヤーは、自らが所属している軍の乗り物を呼び出すことができ、また誰でも使用可能な乗り物もさまざま用意されるとのこと。
なお、トレイラーに少し映っていた4足歩行戦闘ロボットのレンジャーも、コールインシステムの対象だという。こちらも、1度に呼び出せる総数は限られる。レンジャーはプレイヤーに追従し、決して防御力は高くないが、プレイヤーを守ることを最優先に行動する。また、偵察させたり呼び戻したり、あるいは自爆させたりと指示を出すことが可能。C5爆発物を設置して、敵に特攻させるような使い方もできるそうだ。
本作ではAI兵士を導入することによって、常に大規模なゲームプレイを楽しめる。マルチプレイにおいては、プレイヤー数を埋めたり対戦人数を均等にするなど、サーバー補完機能として利用。マッチメイキングにおいては、プレイヤーが常にAIよりも優先されるとのこと。また、AI兵士を相手にフレンドと一緒に戦ったり、ソロでプレイすることもできる。なお、ソロプレイであってもオンライン接続は必須である。
AI兵士はスペシャリストではないため、専門技能や特性はもっていない。ただ、交戦時の戦略判断をできる知能が備わっており、コールインシステムを利用することもあるそうだ。
クロスプレイについては、PC/PS5/Xbox Series X|S版のあいだと、PS4/Xbox One版のあいだでの対戦・協力プレイが可能になる予定。先述したように、PS4/Xbox One版ではマップの調整がおこなわれ、最大対戦人数も異なるため切り分けられたのだろう。なお、PC版とPS5/Xbox Series X|S版のあいだのクロスプレイはオフにすることもできる。
また、クロスプログレッションとクロスコマースにも対応する予定だという。すなわち、ゲームの進捗状況をプラットフォームをまたいで引き継ぐことができ、さらにあるプラットフォームで購入したゲーム内アイテムも、別のプラットフォームで利用可能となる。クロスコマースは、各プラットフォームホルダーの収益に関係する部分であり、サポートされるのは珍しい。
『Battlefield 2042』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Origin)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに10月22日発売予定だ。なお、7月23日2時から開催予定のイベント「EA Play Live」では、Ripple Effect(旧DICE LA)が手がける、本作の未発表のマルチプレイ体験が披露される予定となっている。