米任天堂スタッフ、Nintendo Switch新モデルは「性能アップを目的としたモデル」ではないとコメント。有機ELがウリ
任天堂が7月6日に発表したNintendo Switch(有機ELモデル)。現行モデルと比較すると、本体保存メモリーが倍増し64GBになったほか、背面スタンドが幅広のフリーストップ式に刷新され、スピーカーもよりクリアなサウンドが楽しめるようになったとされる。そうしたアップグレード要素のなかでも、少なくとも米国任天堂としては、有機ELを採用したディスプレイがもっとも大きなアピールポイントと考えているようだ。
いわゆる新型Nintendo Switchについては、これまで4K出力対応や、NVIDIAのDLSSをサポートするなどといった噂が駆け巡っていた。しかし、今回発表されたNintendo Switch(有機ELモデル)では、現行モデルと同じCPU/GPUを搭載していることが、海外メディアThe Vergeやファミ通などの取材により明らかになっている(関連記事)。すなわち、基本的な性能について大きな変化はないということだろう。
米国任天堂のプロダクトマーケティング担当マネジャーJC Rodrigo氏も、ファンからの問い合わせに対して、性能面のパワーアップはないと回答している。そうした目的で発売されるモデルではないとのこと。さらに同氏は、もし有機ELモデルのディスプレイに興味がないのであれば、現在所有している現行モデルを使い続けるべきだと述べている。
Nintendo Switch(有機ELモデル)に搭載されるのは、7.0インチの有機ELディスプレイだ。現行モデルの6.2インチ液晶からひと回りサイズアップしながら、ベゼル幅を狭くしたことで本体サイズは据え置き(厳密には横幅が3mm増えた)。有機ELは、液晶ディスプレイのようにバックライトを使用するのではなく、有機EL素子自体が発光する方式のため、よりコントラストの高い鮮やかな映像を映し出すことができるとされる。
より大きくハイコントラストな有機ELディスプレイに特に魅力を感じないなら、買い換える必要はないというのがJC Rodrigo氏の立場ということだろう。特にテレビに接続するTVモードを中心に遊んでいるユーザーなら、参考になる意見といえるかもしれない。
一方で、TVモードで遊ぶユーザーとしては、Nintendo Switch(有機ELモデル)に同梱されるドックは気になる存在だろう。現行モデルとも互換性があり、基本的なスタイルは以前と変わらないが、新たに有線LAN端子が追加されている。安定したオンラインプレイを楽しみたいなら、できれば無線よりも有線でインターネット接続したいところである。
その新型ドックについて任天堂は、(日本においては)現時点では単品で別売りする予定はないとしている(ファミ通)。ただ、米国メディアDigital Trendsに対しては、単品での販売予定があると回答。現行のNintendo Switchドックセットとは異なり、HDMIケーブルやACアダプタを同梱せず、また外箱も用意しない状態で、任天堂公式オンラインストアにて独占的に販売するという。
新型ドックは、米国では単品で販売されるが、日本では販売されないということなのだろうか。日本でもいずれ単品販売されることを期待したい。このほか、Nintendo Switch(有機ELモデル)に同梱される白色のJoy-Conも、現行のラインナップには存在しないカラーリングだが、単品での販売予定は現時点ではないとのこと。ちなみに英国任天堂によると、このJoy-Con自体は現在販売されているものと同じ仕様だそうだ。
Nintendo Switch(有機ELモデル)は10月8日発売予定。価格は3万7980円(税込)だ。予約受付は9月下旬から開始される。