『Apex Legends』ワットソンの走り方はなぜ少しぎこちないのか。あどけなさのルーツには秘密あり
先月6月30日より新イベント「ジェネシス」が開催中の『Apex Legends』。アップデートにて初期マップの復活やレジェンドのバランス調整などが実施される中、ワットソンの“強化”(ネッシーの設置可能数を大幅に増加)内容は一部で話題となった。そんなワットソンについて、とある動作の裏側が今回開発者により明かされた。それはワットソンの走り方だ。
ワットソンといえば、シーズン2から登場している、いまや古株のレジェンドだ。本名ナタリー・パケット。電気技師の娘として生を受け、電気フェンスやインターセプターパイロンなど、エレキテルな能力をもつ。レジェンドたちの中では、22歳とランパート(21歳)に次いで2番目に若く、見た目は女性レジェンドの中でもっとも幼い。他界した父の才能と遺志を受け継ぎ、電気技師としてさらなる成果を残すべくApexゲームに参加している。
そんなワットソンであるが、ゲーム内における彼女の走り方は少々特殊である。というのも、銃を出した状態での走りモーションがほかのレジェンドよりも少しぎこちない。通常、多くのレジェンドは銃(ハンドガン除く)を持って走る際には右手でグリップ、左手でハンドガードにあたる部分を持ち、両手でしっかりと銃をホールドしている。一方、ワットソンはというと、まるで赤ちゃんを抱くかのように銃を自身に抱き寄せながら走るのだ。いかにも銃の扱いに慣れていないといった動作で、その姿はどこかあどけなく、いじらしい。
ではなぜ、前述したように、ワットソンの走りモーションは少しぎこちないのか。その理由について今回、Respawn Entertainmentにて主要アニメーターを務めるMoy Parra氏から背景が明かされた。同氏は7月2日、「なぜワットソンがバンガロールと比べて武器の持ち方が少しぎこちないのか、疑問に思ったことはない?」とTwitterに投稿。実際のモーションキャプチャ収録風景とともに、ワットソンのモーションにまつわる裏側を語っている。
Moy Parra氏によると、ワットソンの走り動作が少しぎこちないのは、彼女のキャプチャモデルに自身の姪を採用しているためだという。姪の名前はThaliaさん。Thaliaさんは無邪気な一面が光る人物のようで、そうした姪の気質をワットソンのあらゆるモーションに自然に落とし込みたいと考えたようだ。またThaliaさんは人生で銃を持ったことがない。これらの理由により、ワットソンには“あえて”銃の扱いが不器用だと感じさせる特殊な走りモーションが取り入れられているわけだ。
※ ワットソンのコスプレをするThaliaさんと開発メンバーのツーショット写真。このツイートでMoy Parra氏は、ThaliaさんのモーションキャプチャをディレクションしたリードアニメーターShawn Wilson氏に感謝の言葉を述べている。
そもそもゲーム内設定においては、ワットソンは戦闘兵ではなく、銃とあまり縁のない電気技師。それに女性レジェンドの中では、見た目・性格ともにおとなしめなポジション。実験台にされた戦闘兵のレイス、軍に属していたバンガロール、親を殺され盗人になったローバなど、なかなか近寄りがたく戦闘経験豊富な女性陣が多い中、ワットソンは聡明かつ唯一キュートな側面を持ち合わせた女性レジェンドなのだ。きっとこうした部分にもThaliaさんの気質が反映されているのだろう。そして今、Thaliaさんの無邪気さとアニメーター陣のモーションへのこだわりがワットソンのキャラクター人気につながっていることは言うまでもない。
なお、現在開催中のコレクションイベント「ジェネシス」は、現地時間の7月13日までとなっている。報酬トラックの中にはワットソンのスキンも含まれているため、ワットソン推しのプレイヤーは必ず期間内にチャレンジを達成しておこう。