ハードコアFPS『Escape from Tarkov』アップデート0.12.11パッチノート公開。Factory拡張やカルマ導入でさらに奥深く
Battlestate Gamesは6月30日『Escape from Tarkov』向けパッチ0.12.11を配信した。マップFactoryはリワークが行われ、NPCボスTagillaがスポーンするようだ。パッチ0.12.11配信と同時に、プレイヤーのデータをリセットする「ワイプ」も実施されている。
7月2日には、同アップデートのパッチノートも公開された。パッチノートは膨大なため、かいつまんで紹介しよう。パッチ0.12.11の目玉となるのは、Factoryのリワークだ。マップが拡張され、NPCボスTagillaがスポーンする。Factoryといえば本作で一番狭い屋内マップ。マップが拡張されたことで地下のエリアが広がり、オフィスエリアの1階も開放されている。
ボスのTagillaは、スレッジハンマーとショットガンで武装したキャラクターだ。そしてInterchangeのボスKillaの兄弟でもある。溶接ヘルメットとハンドメイド感のあるアーマーを装備。近接戦闘ではハンマーへ持ち替えて戦う。ハンマーで殴られると、運が良くても方向感覚を失って骨折、普通なら死は避けられないという。必要に応じて待ち伏せ、制圧射撃、突入を仕掛けてくる。
また銃が弾詰まりを起こすようになったのも大きな変更だ。今回のパッチから射撃中に薬莢が詰まる動作不良がまれに発生する。そして同時に弾詰まりを修理する方法も複数用意されている。デフォルトでShift+Tキーか、なにかしら銃のボルトに関連するアクションで解消できるはずだ。弾詰まりの確率は弾薬ごとに異なるようだ。
銃の耐久値の劣化システムも見直された。特定の弾薬と武器パーツは射撃時の劣化速度に影響する。アイテムの説明欄にDurability Burnの項目が追加され、ここから劣化速度が高いアイテムを確認できる。さらに銃の耐久値は、弾詰まりの確率だけでなく、射撃の精度や誤射の確率にも影響があるという。
これまでも一応銃に耐久値は設定されていたが、劣化が遅いため存在しないも同然の仕組みだった。パッチ0.12.11からは、銃はより早く消耗していく。ちなみにSCAVがもっている銃は最初から耐久値が半分程度になっているので、取り扱い注意だ。
SCAVにカルマシステムが導入されたことも大きい。SCAVのカルマはトレーダー「Fence」の信頼度として表示される。非敵対SCAVを殺害すると信頼度を失う。逆にSCAVの敵とSCAVボスの敵を殺害することで信頼を獲得できる。おそらくPMCをプレイヤーSCAVとしてキルするということだろう。さらにPMCでもFenceの信頼度を獲得する方法が存在する。一部マップで友好的なSCAVと脱出するか、車を使って脱出すればよい。
Fenceの信頼度を上げると恩恵も得られ、下げるとペナルティが発生する。信頼度はSCAVモードのクールタイム、SCAVボックスのクラフト時間、プレイヤーSCAVの脱出時の待ち時間、フェンスへのアイテムの売値に影響する。さらに信頼度が高いとプレイヤーSCAVのとき、AIのSCAVが協力してくれるケースが増え、命令にも従ってくれる。
信頼度が非常に高い場合、プレイヤーSCAVがボスSCAVに味方と認められる。さらに信頼度が最大になると、保険が掛けられていないほかプレイヤーのアイテムをFenceから購入できるという。逆に極端に信頼度が低いと、プレイヤーSCAVがAIのSCAVから攻撃されてしまう。
便利機能Sorting Tableも実装された。スタッシュの右下にSorting Tableの欄が追加されている。サイズ上限なしの一時的なスペースとして使用できる。スタッシュとは別枠として表示されるため、アイテム整理に役立つはず。Sorting Tableが出ている状態でShift+左クリックを押すことで、アイテム移動をショートカット可能だ。
光学サイトのリワークもおこなわれた。たとえばリフレックスサイトのPK-06も弱体化されている。以前は非常に小さいドットを表示できるため狙いやすく、使い勝手が良すぎるがゆえに開発側が問題視していた。パッチ後は赤いドットが大きく、若干ぼやけて表示される。
またエイム時のカメラは常に武器から一定の距離となった。つまりカメラの距離はサイトや、サイトの取り付け位置(レシーバーやハンドガードなど)に依存しない。光学サイトのリワークとエイム時のカメラの変更で、武器を構えた時若干違って見えるかもしれない。
ほかの変更点として、フリーマーケットの開放がレベル20からに引き上げられたり、武器パーツのバランスが調整されたりしている。さらに武器やアーマーなど装備品が追加、新スキル「Weapon Maintenance」、「Troubleshooting」が登場。オブジェクトに対する弾道パラメーター(貫通、跳弾、破砕)のリワークもおこなわれた。
また、パッチノートに記されてはいないが、茂みをダッシュで抜けられなくなっている。木の茂みに入ると強制的に歩行状態になり、伏せもできない。キャラの挙動を大きく変える変更だ。
パッチ0.12.11は約半年ぶりの大規模アップデートということで、大量のコンテンツ追加とシステムの変更がなされた。長大なパッチノートはこちらから確認していただきたい。