「MTG」を題材にしたアクションRPG『Magic: Legends』10月をもってサービス終了。正式リリースに至れず、ベータのまま終幕へ

 

Perfect Worldは6月29日、『Magic: Legends』のサービスを、太平洋夏時間10月31日23時59分をもって終了すると発表した。同作は今年3月よりEpic GamesストアとArc Gamesにてオープンベータテストが実施されていたが、正式リリースされることなくサービスは終了となる。

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『Magic: Legends』は人気カードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」と世界観を共有する、基本プレイ無料のオンラインアクションRPGだ。プレイヤーは強力な魔力を駆使するプレインズウォーカーとして、「マジック:ザ・ギャザリング」の世界を冒険。多元宇宙の破滅を目論む古代勢力との戦いに挑むこととなる。

本作はアクションRPGながら、カードデッキ形式のビルド構築システムが大きな鍵を握る。白・黒・青・赤・緑のスペルカードを組み合わせ、最大12枚のデッキを組むことができるのだ。戦闘中にスペルカードを発動することで、即時発動の効果や持続発動のバフ、また強力なクリーチャーを召喚するなどの力を発揮することができる。ただし12枚分のスペルをいつでも自由に使用できるわけではない。戦闘中にはスペルスロット4枠が設定されており、各スロットにデッキ内のスペルがランダムでセットされる。どれか1枚を使用すると、デッキ内の他スペルとランダムで入れ替わるかたちだ。手札をドローしながら戦うかのような、「マジック:ザ・ギャザリング」らしいシステムとなっている。


同作ではオープンベータ期間中も課金要素が開放されていたが、それらに支払ったお金は全額払い戻されるそうだ。課金要素の廃止に伴いZen Shopも利用不可に。ただし今週中に予定されているアップデートにより、Zen Shopで販売されていたすべてのアイテムがゲーム内無料通貨のAetherによって購入できるようになる。また計画されていたSteam/PS/Xbox版のリリースはとりやめになったと報告。現時点では、将来的に『Magic: Legends』を復活させる計画はないと強調した。

サービス終了の理由については説明されていないものの、同作のエグゼクティブ・プロデューサーのStephen Ricossa氏より、「我々のビジョンは狙いどおりにいかなかった(miss the mark)」とだけ語られている。同氏は、今回の挑戦によって、培ったノウハウを、開発スタジオCryptic Studiosの今後に活かしていくと締めくくった。なお同じくカリフォルニア州に拠点を置くゲームスタジオIntrepid StudiosのSteven Sharif氏は、Cryptic Studiosのスタッフがレイオフされたことを聞いたと報告。素晴らしいものを作った才能ある人々であると称賛し、自身のプロジェクト『Ashes of Creation』では複数のポジションについて求人をおこなっていると呼びかけている。


『Magic: Legends』は、Epic Gamesストア/Arc Gamesにてオープンベータテスト中。現地時間10月31日23時59分にて、プレイ不可になる予定だ。