Steamユーザーレビュー評価の「ほぼ好評」が「やや好評」に変化。より適切な評価を示すか


Valveは最近になり、Steamユーザーレビューの表記に変更を加えたようだ。具体的には、「ほぼ好評」という表現が「やや好評」に変化している。6月25日になり、複数のコアなSteamユーザーがこの表記変更を指摘している。

Steamストアにはユーザーレビュー機能が導入されており、ユーザーのレビューによって評価ステータスが決まる。最近のレビューと全てのレビューという項目が表示されており、好評/不評の割合によって、レビューステータスは変化。1件以上レビューがついており、好評率が80%以上ならば「好評」。50件以上のレビューが寄せられ、好評率が85%以上ならば「非常に好評」。500件以上のレビューが寄せられ好評率が95%以上ならば「圧倒的に好評」といった次第。好評率が40~69%のタイトルは「賛否両論」となる。


好評率が19%以下と低ければ「不評」扱い。不評の場合は、レビュー件数の多さによって評価が悪化していく。好評率が19%以下で、レビュー数が50件以上ならば「非常に不評」。好評率が19%以下であり、500件以上のレビューであれば「圧倒的に不評」となる。「圧倒的に不評」はめったに見かけないステータスであるが、『Flatout 3』など、一部タイトルは実際にこうした評価を受けている。

今回の話題の対象となっているのは「ほぼ好評」である。ほぼ好評は、1件以上のレビューがあり好評率が70~79%となっている状態で付くステータス。英語表現は「mostly positive」である。日本語としては正しい訳であるが、「ほぼ好評」が適切な表現どうかというのは人によって分かれるだろう。実際のところ、「ほぼ好評」は「賛否両論」を脱したタイトルが行き着く場所。不評率も20~30%なので、ユーザーレビュー欄では不満を漏らす声もそれなりに見かけることになる。それゆえ、“ほぼ表現”が適切かという議論は一部で存在していた。


しかしこのたび、「ほぼ好評」は「やや好評」となった。「やや表現」が妥当であるかどうかも捉え方次第ではあるが、「どちらかといえば好評」という状態が示せているだろう。英語表現は「mostly positive」のまま。中国語・繁体字表現も「大多好評」のままなので、日本などに限った変更であったと考えられる。なお、「ほぼ不評」についても「やや不評」へと表現が変更されている。「ほぼ好評」と比べてあまり見かけることのない表記であるが、こちらもより妥当な表現に変更された印象だ。


Steamユーザーレビューは、好評/不評の2択を選ぶシンプルな形式ながら、研究と最適化が重ねられ、ユーザーにとって信頼に値する情報源になっている。「やや好評」「やや不評」のような小さな変化も、Steamユーザーレビューをわかりやすくするための、運営会社のValveの細やかな配慮だと言えそうだ。


Steamでは現在サマーセールが開催中。ユーザーレビューを参考にしながら、自分に合った新たなゲームと出会ってみるのがいいだろう。