スクエニの新作オープンワールドARPG『FORSPOKEN』は、AMDの超解像技術を採用。滑らかなゲームプレイが垣間見える開発者映像公開

AMDは6月22日、「FidelityFX Super Resolution(FSR)」の提供を開始した。すでにFSRへの対応が決定しているタイトルのひとつには、スクウェア・エニックスのアクションRPG『FORSPOKEN(フォースポークン)』が挙げられている。

AMDは6月22日、「FidelityFX Super Resolution(FSR)」の提供を開始した。FSRはいわゆるゲーム用の超解像技術のことで、AMD独自のアップスケーリングテクノロジーにより、高い品質を維持したまま高解像度化し、フレームレートの向上を実現するというもの。NVIDIAのDLSSに対抗する技術だといえるだろう。

すでにFSRへの対応が決定しているタイトルのひとつには、スクウェア・エニックスのアクションRPG『FORSPOKEN(フォースポークン)』が挙げられている。今回、開発を担当するLuminous Productionsのスタジオヘッド荒牧岳志氏による解説映像が公開。同作のゲームプレイも垣間見える内容となっている。
 

 
映像にて荒牧氏はまず、Luminous Productionsのビジョンは、最新技術とアートを融合させることによって、まだ誰も経験したことのないゲームを作ることであると述べる。そして、AMDの最先端技術を開発に取り入れることで、『FORSPOKEN』においてそうしたビジョンを実現するとした。

本作では、オープンワールドゲームとして今までにない高品質なビジュアルを達成することを目指しているとし、そのためには4K解像度を高フレームレートで描画することは重要だとコメント。通常は丹念に最適化することが求められるが、FSRの扱いは非常にシンプルかつ簡単であり、1日で実装し4K/60fpsを実現したという。また荒牧氏は、FSRの最高画質設定とネイティブ解像度でレンダリングしたオリジナルとを比べた場合、見分けはつかなかったとしている。

実装過程においては何の問題もなかったそうで、可変解像度にも対応できるとしている。また、さまざまなプラットフォームに対応できることや、レイテンシーの低さなども、FSRの魅力であるとのこと。FSRは、AMDが運営する開発者向けサイトGPUOpenを通じて公開中。ライセンスフリーで提供されていることから荒牧氏は、ゲーム業界の技術標準を引き上げ、あらゆるプレイヤーに利益をもたらすことになるだろうとコメントしている。
 

 
『FORSPOKEN』は、美しくも絶望感あふれるアーシアという地が舞台。魔法の能力をもつ若い女性フレイ・ホーランドが、危険な試練に立ち向かいながらアーシアの謎を紐解き、内に秘めた多くのものをさらに目覚めさせていく作品だ。

本作については、これまでにはティザートレイラーと、上の正式タイトル発表トレイラーが公開されている。スピード感あふれるゲームプレイが特徴となるようで、オープンワールドゲームといえど、高フレームレートで描画することは重要。今回公開された映像では、トレイラーでは一瞬しか確認できなかった、フレイが森を高速で移動するシーンなどをじっくり見ることができる。美しいビジュアルを維持したまま滑らかに動作しており、そうした表現にAMDのFSRが活かされているのだろう。

FORSPOKEN(フォースポークン)』は、PC/PS5向けに2022年発売予定。FSRはクロスプラットフォームを特徴のひとつとしており、PC版だけでなくPS5版でもその恩恵を受けられるだろう。
 

 
ちなみに、FSRはXbox Series X|Sや一部のNVIDIA GPUについてもサポートしている。FSRの採用が決定しているタイトルとしてはほかに、『Godfall』や『The Riftbreaker』『Terminator: Resistance』『Anno 1800』などがあり、今後『ファークライ6』や『バイオハザード ヴィレッジ』『Dota 2』『Farming Simulator 22』なども対応予定。また、国内外の多数のメーカーがFSRの採用を表明している。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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