『Among Us』にファン創作・Mod制作にまつわるポリシーがアップデート。二次創作販売などの可否を明言

 

Innerslothは6月25日、『Among Us』におけるファン創作およびModにまつわるポリシーを改定した。非商業活動における創作物の販売や、Mod配布にまつわる規定がアップデートされている。 
 

 
Innerslothは基本的に、『Among Us』に関するファンアートや作品を歓迎する姿勢を示している。ただし、制作した作品を販売する場合に関し、次のような禁則事項を挙げた。なお、ここでは『Among Us』のキャラクター・名称・文章・場面・ストーリー・ロゴ・アートワークを包括して「『Among Us』IP」と呼称している。 
 

 
禁止事項: 

1.『Among Us』IPを利用して、ファンコンテンツを大規模に生産・頒布すること。この場合「大規模」とは、生産業者に100個以上の規模発注することを示す。生産業者とは、ユーザー自身の手ではなく、生産過程を外部にアウトソーシングすることを指す。 

2.『Among Us』IPを攻撃的・グロテスク・人種差別的・性差別的・下品・誹謗中傷に相当する目的で利用すること。 

3.ファン作品を公式・ライセンス認証・ほかInnnerslothから許諾をとったかのような表明・示唆をすること(ほとんどの場合、後述の免責事項を利用可能)。 

4.『Among Us』IPを第三者のIPと結びつけて使うこと。Innerslothは他のクリエイターを強くリスペクトしており、ファンにも同様の姿勢を求めている。 

5.自分のファン作品ではない作品を頒布すること。たとえば『Among Us』IPそのものを複製し、直接頒布・販売すること。

6.Kickstarter、Indiegogos、その他クラウドファンディングによる支払いオプションを利用して『Among Us』IPにもとづいた商品を制作すること・この場合、100個未満の生産であっても許可されない。 
 

 
原則的には『Among Us』IPは、非商業的(非営利)の目的で利用することが可能だ。たとえばファンアートをSNSに投稿することや、『Among Us』IPを利用した少量のTシャツを制作し個人イベントで頒布することなどが認められている。対して、ファンアートがInnerslothと公式に提携している・承認されていると示唆するような投稿は不可能。また、作品が公式にライセンスされていると誤解させるような『Among Us』IPのロゴやフォント利用も、避けるように言及されている。ほか、『Among Us』IPを攻撃的・下品・中傷的・暴力的、その他作品IPを傷付けるおそれのある不適切な方法で利用することが禁止。ここには人種差別的・性差別的、ほか第三者を傷付けるおそれのある利用方法も含まれる。 

また『Among Us』IPは、教育的な目的で利用することが可能。小規模な学級やチーム構築活動などで教員が活用することや、教員同士で資料を共有することが認められている。ただし教育目的であっても、ゲームやストーリー、スライドショーほかを含んだ教材を配布・販売することは不可能。またウェブサイトや店舗を運営し、『Among Us』IPを含む教材を無料・有料で配布することも禁じられている。 
 

 
このほか、ユーザーが限られた生産数にて、物理的なファンアート作品を局地的に販売することが可能。ハンドメイドの粘土フィギュアを地元の手芸市で販売したり、コンベンションで限られた数のファンアート作品を販売したりすることが想定されている。ただし、手製のプリントであっても『Among Us』のキャラクターを印刷したTシャツを何百枚も販売したり、ライセンス許諾のない『Among Us』キャラクターのぬいぐるみを大量に発注・販売したりすることは禁則事項となる。 

Innerslothは、EtsyやShopfyといったサービスを通じ、免責事項を記載のうえで、『Among Us』IPを利用したハンドメイドファンアート作品をオンラインにて販売することも認めている。この場合、販売されるファンアート作品は限られた数でのみ生産され、ハンドメイドであるか、生産業者の関与を最低限に抑えて制作されている必要がある。エナメルピンやチャームといったグッズは、50個以内・再販不可であれば販売可能。また前述の条件を満たしていても、デジタルな3Dモデルや音楽ファイルを販売することは許可されていないようだ。 

このほか、『Among Us』のストリーミング配信や実況動画の投稿についても歓迎する姿勢を表明。ただし、キャラクター画像やゲーム内コンテンツをマーケティング素材・ソーシャルメディア素材・ストリーミング素材/オーバーレイに統合することや、『Among Us』IPを利用したエモートなどを販売することなどは認められていない。 
 

 
また、InnerslothはMod制作者が自身の作品を通じて金銭を受け取ることを認めた。ただし、ゲームプレイにおける機能が無料で提供可能であることを担保するため、下記のポリシーを定めている。Mod内に公式のModスタンプを表示することが義務付けられているほか、配布ページなどに免責事項を記載することを要請。またファンアートにまつわるポリシーと同様、IPを傷付けるおそれのある不適切なModや、公式と誤解される方法での配信、自作でないModの配信などが禁じられている。 

このほかModを使用して、『Among Us』内に広告を追加したり収益化機能を追加したりすることや、ハック機能の実装することが禁止されている。また推奨されない行為として、コミッションで請け負い、その後オリジナルの発注者に許諾を得ず広くModを配信することや、寄付やサブスクリプションを必要とするMod配信が挙げられている。マネタイズを図る場合は、ゲーム機能に対してではなく、コスメティックアイテムの配信を通じて金銭を受け取ることが推奨されているようだ。 
 

 
『Among Us』ファン創作およびModにまつわるポリシー全文は、公式サイトより確認されたい。ファン創作ポリシーについては、2021年7月1日までに問い合わせ先が追記されるとのこと。不明点を問い合わせるのは、来月を待つように要請されている。