フランス・パリに拠点を置くアニメ製作・配給会社Cyber Group Studiosが、『ファイナルファンタジーIX』のアニメ化に取り組んでいるようだ。子供向けコンテンツを扱う海外メディアKidscreenが報道している。CyberGroup Studiosは、このアニメをスクウェア・エニックスと共同製作しているといい、8~13歳対象のキッズ向け作品として作られているようだ。
『ファイナルファンタジーIX』は、シリーズナンバリングタイトル9作目にあたる作品。主人公は、タンタラス団の団員ジタンだ。アレクサンドリア王国の王女ガーネットを誘拐しようとしたところ、偶然にもガーネットもまた国を出ることを望んでいた。奇妙な利害の一致により始まった旅は、クリスタルをめぐるこの星の壮大な運命に巻き込まれていく。原点回帰を掲げて開発された作品で、ファンタジー色が強く児童文学のような世界観が特徴。シナリオは重厚であるが、ほかの『ファイナルファンタジー』作品と比べると、低年齢層のユーザーでも物語や世界観を理解しやすいタイトルといえるかもしれない。
Cyber Group Studiosは子供向けアニメを手がけてきた製作会社。さまざまな種類のキッズアニメ製作に実績があり、ゲームのアニメ化としては『Mini Ninjas』にも携わった。『ファイナルファンタジーIX』の製作は、2021年末もしくは2022年初頭に開始されるという。近々、放送・配信会社に売り込んでいくそうだ。Cyber Group Studiosは、『ファイナルファンタジーIX』を家族と視聴するコンテンツとして強いポテンシャルがあると感じたとのこと。原作を知るファンだけでなく、知らないユーザーにとっても、その世界に没入することで作品を愛することになるだろうと、 Cyber Group StudiosのCEOである Pierre Sissmann氏は語った。
スクウェア・エニックスにてシニアソーシャルマネージャーを務めるSunil Godhaniaも、この報道を「大きなニュース、『ファイナルファンタジーIX』のアニメ化が進行中」とコメントしていることから、報道の信憑性は高そうである。とはいえ、まだひとつのメディアから報道が出ただけの段階。スクウェア・エニックスからの正式発表を待ちたいところだ。