『レインボーシックス シージ』スキンの視認性に対する対策や、“キルパク”防止など、現在おこなわれている多数の取り組みを報告

『レインボーシックス シージ』スキンの視認性に対する対策や、“キルパク”防止など、『レインボーシックス シージ』開発陣の取り組み状況が報告された。

Ubisoftは6月16日、『レインボーシックス シージ』公式サイトの「最優先課題とコミュニティの懸念点」ページを更新した。これは『レインボーシックス シージ』にある問題点の洗い出しと、それに対する取り組みの進捗が確認できるページだ。6月14日に開始したY6S2では、ガスグレネードのガスの伝播挙動の改善や、弾痕を利用した覗き込みができなくなるなど、フラストレーションの排除や公平性の保持に繋がる変更が実施された。今回のページ更新では、スタングレネードの一貫性や、視認性の悪いスキンの改善など、ゲームプレイに直接関わるものや、チート対策、ストリームスナイプについての報告が盛り込まれている。これらの報告によって、開発陣がプレイヤーの不満点や問題を把握しているのか、そして開発陣がどのように取り込んでいるのかを知ることができるだろう。


フラッシュへの反応と一貫性の改善

フラッシュ効果の一貫性を向上し、確実なものにすることで、効果に対する信頼感をプレイヤーに与えることが狙いとしている。具体的には、オブジェクトに跳ね返る光をシミュレートしようとしているとのこと。

特定のスキンを装備すると敵の目視が難しくなる


一部のオペレーターのスキンは背景に溶け込み、不公平なアドバンテージを生み出している。この問題の対策として、オペレーターにリムライト効果を追加する。ゲームのアートスタイルにもマッチしており、現在はリムライトの色の調整をおこなっているとのこと。

リムライトとは、オペレーターの輪郭を強調することで、その視認性を向上させるというもの。Y6S2のシーズンスキンの視認性が極めて悪いことも話題になっていて、Y3S4「Ember Rise」のシーズンスキンも同様の問題を抱えていたことから、コミュニティではEmber Rise 2.0と揶揄されている。実際にプレイしていると、背景の空にオペレーターの髪の色が溶け込み、頭が見えにくいことや、迷彩スキンによる視認性の悪さは感じるだろう。迷彩本来の役割は果たしているが、不公平さは否めなかった。

こちらの2つの問題は、Y6S3中の対応を目標としている。また、これらの問題が解決に向かっているため、追加の変更予定項目が公開された。詳細や時期については、今後発表されていく予定だ。

装備のリセット

ロードアウトやスキンのカスタマイズがリセットされてしまう問題が度々発生している。シーズンを重ね、オペレーターの数が増えることによってこの問題の深刻性が増していたが、確実な再現性と解決策に向けて取り組んでいるそうだ。

PvPにおける反動のアニメーションについて

これはフリンチアニメーションのことを指している。攻撃を受けた際にキャラクターが仰け反るような挙動をする現象だ。撃つ側の視点では、敵のキャラクターモデルが仰け反っているように見えるにも関わらず、撃たれている側の視点には仰け反り効果が反映されていないため、撃たれた側は一方的に安定した射撃ができてしまうといった問題が発生する。この問題については現在調査中とのこと。

https://twitter.com/HeWhoYeets/status/1352390548980686848?s=20

ダウン状態でのキル数

自分が負傷させた敵に、味方が確定キルをいれる行為、いわゆる「キルパク」が防止される。敵を倒した場合、ダウンさせたプレイヤーにキルポイントが与えられるべきとし、改善が考えられている。

フレンドリーファイヤー

LesionのGU地雷や、Mozzieのペストランチャーを置く際、意図せず味方に当ててしまった経験が一度はあるだろう。これらによってダメージを与えない、スコアを減らさないようにした際の影響について、検討を重ねているとのこと。ただし、これらのガジェットを置く行為のみに対し適用されるのであって、フラググレネードの爆発や、ブリーチング弾の爆発など、ガジェットの発動に伴うダメージはこれまで通りとなる予定だ。

また、チート行為、ハッキング及び迷惑行為についても進捗が報告されている。統計に基づいた新しいチート検出の自動化により、チート使用者への制裁が迅速におこなわれるようになるという。さらに、ランクマッチでチート使用者とマッチングした際のMMRロールバックの反応性の向上や、チート使用者に勝利した場合のロールバックの不公平感への対策など、デザインの微調整に取り組んでいるという。

コンソール版については、DDOS攻撃に対する重要な進展があり、その影響を軽減することができたそうだ。また、コンソール版におけるマウス・キーボードの使用についても引き続き進歩を目指しているとのこと。

そして、前回のアップデート以降、進捗が報告されていないストリームスナイプについても触れられている。6年前にリリースされた本作には“technical debts”(技術的負債)があり、これには匿名化に反するものや、ストリームスナイプの問題を考慮していないものもあり、真の匿名性を確保するためのプロセスは複雑とのこと。現状で問題解決につながるスケジュールは明かせないが、検証とテストを重ねていき、しっかりとした解決策を提供することに集中していくそうだ。

『レインボーシックス シージ』では6月21日までフリーウィークエンドが開催中。新しいシーズンの幕開けを、新しいプレイヤーとともに体験してみては如何だろうか。

Sakutaro Okano
Sakutaro Okano

フッ軽ゲームライター。生きている実感を得るため、FPSを中心にド派手なハリウッド的アクションゲームを貪って生きている。

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