『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』にて、「ドア」が進化を果たす。一皮むけた扉
スクウェア・エニックスは6月10日、『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』を配信開始した。同作配信にあたっては、『ファイナルファンタジーVII リメイク』のPS5対応およびビジュアルアップグレードが果たされている。その中で「ドア」が注目を集めているようだ。
『ファイナルファンタジーVII リメイク』は、高い評価を獲得した作品だ。『ファイナルファンタジーVII』の世界観を再解釈し最新技術にて描写した。モデリングなどを含めて、スクウェア・エニックスの技術力が光る作品である。しかしながら、そうしたビジュアル面にて、課題を指摘されることもあった。一部テクスチャである。
PS4向けに最適化された『ファイナルファンタジーVII リメイク』であるが、ところどころテクスチャの粗い部分が指摘されていた。テック系メディアのDigital Foundryは、発売時に同作の技術面を考察。「多くのテクスチャは素晴らしい」としながらも、「バグか最適化ゆえのものかわからないが、一部のテクスチャは不思議なくらい解像度が低い」と指摘。代表的なものとして七番街スラムのアパートのドアをあげていた。
七番街スラムのアパート天望荘は、ティファやクラウドたちが寝泊まりする場所。序盤によく訪れ、印象的な場所でもある。アパートの2階のドアは、カットシーンなどで登場するにも関わらず、フレームは見えているわぼやけているわで、困惑するとDigital Foundryはコメント。キャラモデルが高精細なだけに、ギャップを感じるとも。こうしたツッコミが入ったことから、海外ユーザーの間ではドアはちょっとしたネットミームになっていたわけだ。
そうした話題を知っていたのか、海外『ファイナルファンタジーVII リメイク』公式Twitterアカウントは、発売に先んじて『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』における七番街スラムのアパート2階のドアのスクリーンショットを投稿。美しくなったドアを披露した。実際にゲーム内でも確認してみたが、進化したドアは、フレームが堅牢で、木目も視認できるほど解像度は明瞭。ほぼ別物だ。
ドアについてばかり描写したが、よく見ると、ドア以外のオブジェクトのテクスチャ解像度もPS4版と比べると違う。室外機や電気機器などのテクスチャもきれいになっている。光や影の加減も異なっており、表現としての変化が見て取れる。特定のものに限らず、全体的にテクスチャ解像度が引き上げられているのだろう。
『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』においては、DLCとしてユフィが登場する新エピソードが追加されるほか、全体的なビジュアル改善がなされると告知されてきた。60fpsに対応し、テクスチャも改良されると発表済み。ドアが変化しているのは、さほど驚くべきことではないかもしれない。とはいえ、イジられ対象だったドアの進化を、実際に比較してみるとなかなか面白い。Digital Foundryの指摘するように、アパートの2階ドアはカットシーンにて登場するなど、目につきやすい存在。改善されたことによって、より高い没入感で、物語を味わえることだろう。
『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』は、PS5向けに発売中。PS4版(PS Plus経由での入手除く)を所持しているプレイヤーは、100円でアップグレード可能。セーブデータの引き継ぎにも対応している。ユフィの新規エピソードDLC「FF7R EPISODE INTERmisson」をプレイするためには、別途DLC(税込2178円 )の購入が必要だ。