携帯型クランク回しゲーム機「Playdate」予約は7月開始へ。自作ゲーム開発ツールや、『Return of the Obra Dinn』クリエイターとのコラボも


Panicは6月9日、携帯型ゲーム機「Playdate」の情報を届ける番組「Playdate Update」を放送した。そのなかで、Playdateの予約開始時期が7月となることを明かした。
 

 
Playdateは、Panicが手がける新型携帯ゲーム機だ。サイズは74x76x9mmで、ハイコントラストの白黒スクリーンディスプレイは2.7インチ。十字キー、ABボタンなどが配置されているほか、大きな特徴として、筐体横にクランクが取り付けられている。クランクを回すことで、独特のアナログ操作が可能だ。 Wi-FiやBluetoothといった無線機能も搭載されており、ゲームのダウンロードや対戦に利用する。CPUやメモリ、バッテリーも搭載されている。モノラルスピーカーが内蔵されているほか、ステレオヘッドフォン端子も備える。

今回の発表では新たに、Playdate専用の周辺機器である「Playdate Stereo Dock」が発表された。Playdate本体と同様、デザインをteenage engineeringが務めている。Playdate Stereo Dockは磁石でPlaydateを吸着することができ、不使用時の格納場所となるほか、充電が可能。またステレオのBluetoothスピーカーとなっており、ゲームサウンドをより高い質で楽しむことが可能。さらにPlaydate専用アプリの「Poolsuite FM for Playdate」を使用することで、キュレーションされたサマーソングを流すことができる。ちなみになぜか専用のボールペンも付属しており、ペン立てにすることが可能。Playdate Stereo Dockについては後日詳細が伝えられるとのことだ。

また、Playdate向けに配信されるゲームのシーズン1ラインナップも紹介された。配信される作品は、製品発表当初の予定の2倍となり、24本に。毎週2本ずつ、12週間にわたりプレイヤーに届けられていく。シーズン1は追加料金なしですべてのゲームを楽しめるそうだ。配信予定のタイトルは下記のとおり。このほか、シーズンの中途にはサプライズも用意されているとのこと。
 

 
・『Crankin’s Time Travel Adventure』
…昼寝が大好きすぎて、大事なデートに遅刻ばかりしてしまうロボットを描く作品。

・『Lost Your Marbles』
…ビー玉を転がすことですべてが決まるビジュアルノベル。主人公プロタとともに、分岐する物語にてザクロ村を冒険し、迷子になった犬のミンティを捜索する。ミンティとともに、年に一度のフェスティ・ボールに間に合うことが目標となる。

・『Saturday Edition』
…John Kornfieldの物語を描いたアドベンチャー。一連の失踪事件や、夜空で目撃された謎の光などの真相に迫る。

・『Whitewater Wipeout』
…波を乗りこなすサーフィンゲーム。セットアップ後すぐプレイ可能とのこと。

・『Battleship Godios』
・『Boogie Loops』
・『Casual Birder』
・『DemonQuest 85』
・『Echoic Memory』
・『Exective Gold DX』
・『Flipper Lifter』
・『Forrest Byrnes: Up In Smoke』
・『Hyper Meteor』
・『Omaze』
・『Pick Pack Pup』
・『Questy Chess』
・『Racheteer』
・『Sasquatchers』
・『Snak』
・『Spellcorked』
・『Zipper』
 

 
また発表のなかでは、ナラティブ開発会社であるSweet Babyとの協働についても言及。2チームの開発者にガイドとメンターを依頼し、さらなるゲームの開発を進めているという。シーズン1配信作品のなかでは、『Lost Your Marbles』がSweet Babyとの共作にあたるようだ。このほかXalavier Nelson Jr.による『Recommendation Dog!!』や『Reel Steel』が開発中とのこと。

またPlaydateならではの1ビットグラフィックに精通した開発者として、『Return of the Obra Dinn』のクリエイターLucas Pope氏とのコラボレーションも発表。同氏は、「自分の子どもなんかが好きそうなもの」「死が少なく、笑えるようなもの」を目指して開発中とのこと。公開された先出し映像では、『Mars After Midnight 』とのタイトルが発表。十字キーで視点を動かしつつ、クランク操作で小窓を開閉し、さまざまなクリーチャーと対面する様子が見られた。こちらのゲーム内容詳細については続報を待とう。

このほか発表されたタイトルと開発者は、下記のとおり。
 

 
『Widget Satchel II: Return of Sprocket』Noble Robot
『Oxy Con Brio』Mathew El-Jamal
『Daily Driver』Matt Sephton
『Date of Life』Andrea Interguglielmi
『Faraway Fairway』Rokashi Games
『Getting There』Michael Frei, Raphaël Munoz
『Robot Fishing』Davemakes
『Direct Drive』DACvector (DmitryZhukov and Chris Mandra)
『Playmaker』Dastin Mierau
 

 
また、開発中のツール「Pulp for Playdate」の存在も明らかになった。本ツールは、Playdate用のソフトを開発するための専用ツール。ウェブブラウザ上で動作し、グラフィックスや音楽の制作、簡単なスクリプト言語、ストーリー制作が可能。ボタンを押すと、自分で作ったゲームをPlaydateに追加できる。Pulp for Playdateは年内に公開予定で、無償で利用可能になるとのこと。

Playdateの予約開始時期は7月を予定しており、1週間前に予告アナウンスをするという。注文がある限り、工場での生産を続け出荷していくとのこと。価格は179ドル(約1万9600円)。気になる人は、Playdateの公式日本語Twitterアカウントをフォローしておくといいだろう。