女性配信者育成ADV『ニーディガールオーバードーズ』発売直前に延期発表、無期延期に。まだ振り切りが足りない
パブリッシャーWhy so serious?は6月1日、『NEEDY GIRL OVERDOSE(ニーディガールオーバードーズ)』の発売を延期すると発表した。同作は6月5日の配信が予定されていたが、リリース4日前にして無期延期となった。
『ニーディガールオーバードーズ』は、配信者育成アドベンチャーゲームだ。メインキャラクターは、向精神薬と“ピ”が好きだという少女あめちゃん。プレイヤーは、恋人を意味する「ピ」やプロデューサーの「P」などいろいろなものが合わさったような概念“ピ”として、彼女と関わっていく。あめちゃんはさまざまな側面をもっており、インターネット上では「超絶最かわてんしちゃん」として顔出し配信をおこなっている。しかし超絶最かわてんしちゃんは、配信を始めてもコメントはまばらで、フォロワー数も少ないマイナー配信者。そこでプレイヤーは、人気配信者の卵として彼女を育てていくのだ。
プレイヤーはピとして、PCを介して彼女に干渉。デートをしたりデートを“させたり”、SNSアプリでチャットをしたりなど、さまざまな手段で彼女の成長を助け、もしくはメンタルに影響を及ぼす。主人公の行動によって彼女のメンタルやピに対する好意、フォロワー数などのパラメーターが変動し、スーパーチャットの飛び交う人気配信者にすることもできるそうだ。メンタルが健全になりすぎると、彼女が承認欲求を失いゲームが終わってしまう恐れがあるほか、あめちゃんが病んだり、ピに危害を加えたり、違う世界に飛んでいったりといったマルチエンディングが用意されているという。あめちゃんはSNSにて表/裏アカウントを持っており、行動後にツイートを見ることがひとつの醍醐味になるそうだ。
同作は、アングラ系インフルエンサーのにゃるら氏が企画/シナリオを担当しており、同氏が地下世界で培った知見が生かされる作品として期待を集めていた。アニソン歌手KOTOKO氏を起用する主題歌も、一部話題を呼んでいた。一方で、開発にはやや難航している様子。発表当初は「2021年の寒いうち」にリリース予定だったが、「2021年春のおわり」に変更。のちに6月5日に配信されることが発表されていた。そして発売日の4日前となる6月1日、発売日が延期されることが明かされた。延期後の発売日は発表されておらず、無期延期となっている。
にゃるら氏によると、本作の注目度が上がるにつれて開発陣は「もっと振り切ったものにしたい」と考えるようになり、悩んだ挙げ句、発売を延期してさらに振り切ることを決断したという。延期に際したメッセージの全文はこちらで確認可能。にゃるら氏は自身のTwitterアカウント上で「要約すると、前評判の期待によるプレッシャーにより、もっと個性的で記憶に残るゲームにしないとみんな満足できないんじゃないかという不安に負けただけです」と語っている。注目度に見合う品質にするべく、さらに作り込むということだろう。しばらくは、続報を待つことになりそうだ。
『ニーディガールオーバードーズ』は、PC・Mac(Steam)向けに発売予定だ。