マイクロソフトおよびAsobo Studioは5月26日、『Microsoft Flight Simulator』のバージョン1.16.2.0を配信開始し、パッチノートを公開した。本アップデートは最新のAIRAC2105に対応するほか、計器飛行やVATSIMなどのオンライン管制を利用したナビゲーションに関する内容が多い。
ナビゲーション関連では、ゲーム内デフォルトの管制の文言がFAA(アメリカ連邦航空局)の標準的なものに更新された。現実の航空管制表現に則ったかたちとなり、文言の不自然さは解消されるだろう。ライブトラフィックの数も増加したことにより、デフォルト管制を入れた状態でのフライトでは、多くの指示が飛び交うなかでの飛行になることが予想される。このほかにも、ライブトラフィックのコールサインや飛行モデルにも修正が入っている。
ナビゲーション関係のほかに、天候や航空機の動作に更新が入った。リアルウェザー機能を利用する際のデータ帯域幅が削減され、より素早くかつ回線への負担を少なくリアルタイムに天候データを取得することができるようになる。また、リアルウェザー時の積雪精度の向上も図られている。
天候に関連して、ピトー管への着氷に関する不具合の修正もおこなわれた。このほかにもフライトモデルやオートパイロットロジックの修正、エレベーターとトリムの動作競合の修正、ターボプロップ機のエンジンロジックの修正など、かねてより問題視されていた航空機の挙動に関する改善が多く含まれている。また、ゲームファイルのダウンロードの最適化もおこなわれ、これまで約170GBもあった初回ダウンロード時のゲーム容量が83GBまで縮小された。本アップデートはこれから『Microsoft Flight Simulator』を始めたいという方にも朗報となるだろう。
『Microsoft Flight Simulator』では、今後「World Update V」と題する北欧地域の景観アップデートが予定されている。定期的なアップデートが続き、フライトシミュレーターとしての質も徐々に上がってきているように思える。今後の展開にも注目だ。