『バイオハザード ヴィレッジ』主人公イーサンの「手」が人気上昇。過酷すぎる手の扱いがネットミーム化

『バイオハザード ヴィレッジ』主人公イーサンの「手」が人気上昇。『バイオハザード ヴィレッジ』にて繰り返し痛めつけられるイーサンの手がネットミーム化。

『バイオハザード ヴィレッジ』の主人公イーサン・ウィンターズの“手”に人気が集まっているようだ。5月8日に発売され、すでに販売本数は300万本を突破。Steamにおける同時接続数がピーク時に10万人を超えるなど好調な本作。そんな『バイオハザード ヴィレッジ』において、主人公イーサン・ウィンターズの手はゲーム中何度も痛めつけられる。過酷な手の運命はもはやホラーを通り越し、ブラックコメディとして見られているようだ。

『バイオハザード ヴィレッジ』の主人公は、『バイオハザード7 レジデント イービル』から登場したイーサン・ウィンターズ。ルイジアナ州のベイカー邸での惨劇を生き延びた後、欧州へ引っ越して妻のミアと娘のローズと一緒に暮らしていた。しかし3年前にイーサンを助けたはずのクリス・レッドフィールドが突然家の中へ入ってき、ミアを殺しローズを奪う。謎の村で目覚めたイーサンは、愛娘を取り戻すべく、ふたたび過酷な戦いへと身を投じることとなる。

※本稿には、『バイオハザード ヴィレッジ』にてイーサンの手に起きる事柄に関するネタバレが含まれているので、注意してほしい


そんな主人公イーサン・ウィンターズの手は、通常考えられないほどのダメージを受けることになる。食いちぎられ、刺され、引き裂かれ、そして切断される。まず謎の村にやってきたイーサンは、オオカミ男のようなクリーチャーであるライカンに噛みつかれる。彼の左手の小指と薬指を食いちぎられ、ゲーム開始直後から先行きが暗い。結婚指輪はかろうじて残るが、指が欠損した状態でゲームは進行してゆく。

指がなくなっただけでも大変なことだが、それだけでは終わらない。その後もイーサンの手は度々痛めつけられる。具体的な展開はネタバレになってしまうため、手の怪我に絞って紹介しよう。まず手をフックで突き刺された状態で、鎖で宙吊りにされる。フックから逃れるために、自分の手を無理やり引っ張り、手の甲を引き裂かなければいけない。また右手を切り落とされるイベントも発生する。ただし回復薬を傷口にかけると、切り落とされた腕は癒着して事なきを得る。手に絞って紹介したものの、ゲーム中では体中を痛めつけられるシーンがまだまだ沢山ある。また貴婦人ドミトレスクに手を舐められ、血の味見をされるイベントも存在するが、こちらは一部の熱狂的なファンにとってはそう悪いことではないだろう。


イーサンの手は本作に限らず、呪われた運命にあるようだ。『バイオハザード7 レジデント イービル』でも同じく、手は大量のダメージを受けていた。正気を失った妻のミアにドライバーで左手を刺され、チェーンソーで左手を切り落とされる。こちらはベイカー邸の主人にいつの間にか縫い付けられている。ちなみに右足をシャベルで切断されるイベントも存在し、切断された足は先述した右手と同様に回復薬でくっつけていた。


イーサンは手を中心に怪我が絶えない。そこであまりにも哀れな手を題材としたネットミームがTwitterを中心に作成されているのだ。その中の投稿をいくつか紹介しよう。TwitterユーザーMattyQuest氏は、イーサン・ウィンターズと交際している設定でショートショートを書いている。付き合い始めて2週間目にして、イーサンがピザを焼いてくれることになる。焼き上がったピザを取り出すため、オーブンへ素手の状態で両手を突っ込み大惨事に、といった創作話だ。小説形式ということでオリジナリティが高い。

https://twitter.com/MattyQuest/status/1391258032714223618


またTwitterユーザーDooMYouTube氏は、手が切断されたときのイーサン・ウィンターズの治療法を真似た画像を投稿している。切り落とされた手を腕にあてがい、回復薬を上からかけてそれで終わりである。これで腕が治ってしまうのが、イーサンであるというジョークだ。『バイオハザード ヴィレッジ』のミームは、自分の手の画像さえあれば成り立つ手軽さもあるようだ。


主人公イーサンが手を怪我しすぎることを皮肉ったミームも多い。TwitterユーザーSamuelWRoberts氏はテレビアニメ「フューチュラマ」のシーンを引用する。主人公フィリップが両手を失った画像に「イーサン・ウィンターズの身に、20分ごとに起きること」というコメントを添えたものだ。またイーサンがゲーム中、手に限らず体中を痛めつけられることをネタにした投稿もされている。

https://twitter.com/MickeyWilsonSFX/status/1391041549686001665


イーサンは一般人という設定のため、ここまで頻繁に四肢が裂けたり、切断されたりしたら死んでしまうのではないかと思うことだろう。しかし体が異常に丈夫なことについては、単にビデオゲーム(フィクション)だからというわけでなく、ゲーム内の物語で説明されている。実際にゲームをプレイすれば、納得できるかもしれない。

また『バイオハザード ヴィレッジ』は一人称視点で展開されるゲームなので、プレイヤーから見える主人公の体は、基本的に手のみである。主人公に怪我をさせて痛みを表現する場合、演出として分かりやすくするため、手が標的になるのだろう。それにしても気の毒な手である。これから『バイオハザード ヴィレッジ』をプレイするという方は、イーサンの手の演出にも注目してゲームを進めてみてはいかがだろう。

Kaisei Hanyu
Kaisei Hanyu

映画とゲームが大好き。オブリビオンからゲーム人生が始まりました。

記事本文: 372