Blizzardが「Diablo」をめぐって、米FOXの商標出願に異議申し立て。鍵を握るのは、とある犬キャラ

Blizzard Entertainmentが、米FOXによる商標出願に異議を申し立てていることが明らかになった。その商標は「Diablo」だという。

Blizzard Entertainmentが、米FOXによる商標出願に異議を申し立てていることが明らかになった。その商標は「Diablo」だという。海外メディアPCGamesNなどが報じている。


FOXが出願した商標「Diablo」は、今年5月31日にアメリカで放送開始予定のTVアニメシリーズ「Housebroken」に関連したものと考えられている。同作は、ペットたちの思うようにいかない関係や歪んだ視点を通じて、社会問題をユーモアと共に描く作品だという。その登場キャラクターの中に、「Diablo」という名の犬がいるのだ。

FOXは昨年6月に米国にて「Diablo」を商標出願。使用目的としては、ペットフードやペット用飲料など、ペット・動物が口にする商品がさまざま指定されている。おそらく「Housebroken」がヒットした際に、登場キャラクターを使った関連商品を展開したり、あるいは他社がそうしたペット用商品にて同作のイメージを無断利用することを防ぐ意図があるのだろう。しかし、今年4月26日に異議申し立てがおこなわれたとして、同商標の登録は保留された状態にある。


異議を申し立てたのはBlizzard Entertainmentである。『オーバーウォッチ』や『Hearthstone』『World of Warcraft』、そして『Diablo(ディアブロ)』などでお馴染みのメーカーだ。異議申立書にて同社は、拡張パックを含む『Diablo』シリーズのこれまでの歴史や売り上げ本数、各作品の数々の受賞歴などを列挙。また、今年には『Diablo Immortal』をモバイル向けにリリース予定であり、さらにシリーズ最新作『Diablo IV』を開発中であることにも触れながら、『Diablo』シリーズおよびその名称の認知度の高さを説明している。

Blizzardももちろん「Diablo」を商標登録しているが、使用目的はゲーム作品あるいは関連した各種グッズなどの範囲にとどまる。ただ、FOXが同じ「Diablo」の名を使用した商品を展開した場合、それがいかなる種類の商品であっても、消費者の混乱や誤認を生む可能性が高いと主張しているのだ。

現時点では、Blizzardからの異議申し立てに対してFOX側からは特に反応は示されていない。もしFOX側から反論がなされれば、米国特許商標庁のデータベースがアップデートされるだろう。なお、「Diablo」という名称自体は一般的なものであるため、仮にBlizzardの申し立てが認められたとしても、すぐには「Housebroken」に登場する犬Diabloの名が変更されないだろう。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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