Epic Games、クリエイター向け画像投稿サイト「ArtStation」を買収。作品の販売手数料を引き下げ
Epic Gamesは5月1日、クリエイター向け画像投稿サイト「ArtStation」を買収したと発表した。ArtStationは今後も独立したブランドとして運営を続け、Epic Gamesと協力しながらクリエイターを支援していくとのこと。
ArtStationは、2D/3Dアーティスト向けの画像投稿サイト。アマチュアからプロまで世界中のアーティストが利用しており、たとえばゲームに関連するものでは、ファンアートだけでなく、開発者自身が手がけたモデリングを投稿していることも多い。ポートフォリオとして利用されているのだ。画像だけでなく動画も投稿でき、また作品を販売できるマーケットプレースや、さまざまな分野のプロから技術を学べるセッション、求人情報なども提供されている。
これまでEpic Gamesは、Unreal EngineチームとともにArtStationをサポートしており、コロナ禍の昨年にはEpic MegaGrantsを通じて資金提供も実施。こうした協力関係の中でArtStationは、Epic GamesのArtStationコミュニティに対する深いリスペクトを感じ、またクリエイター支援という同じ目標を共有していることから、今回の買収に至ったとのこと。
なお、ArtStationは今後も独立したブランドとして運営され、あらゆるクリエイターが今までどおり利用できるとのこと。Epic Gamesの傘下に入ったからといって、Unreal Engineを利用したアートしか受け付けないということもない。
一方で、変更される部分も存在する。マーケットプレースで作品を販売した際の手数料に関して、通常のユーザーは30%から12%に、Proメンバー(有料会員)の場合は30%から8%あるいは5%に引き下げられるという。Epic Gamesストアと同様に、クリエイターの取り分を増やしたかたちだ。さらに、先述したセッションを視聴できる「Learning」セクションは、2021年内はすべてのユーザーに無料開放することも明らかにされた。
ArtStationの共同設立者Kevin Strike氏は、ArtStationは世界最大のクリエイター向けサイトのひとつに成長したと振り返る。そして今回Epic Gamesの傘下に入ったことで、この成長をさらに加速させ、これまでにないかたちでクリエイターコミュニティを支援していくことができると、今後への期待を語った。