Rockstar Gamesは4月19日、PC版『L.A.ノワール』および『マックス・ペイン3』にて、すべてのDLCを無料で配信開始した。最新アップデートにともない、PC版両ソフトに既存DLCが含まれることとなったかたちだ。しかし、そこに至るまでには、SteamにおけるPC版配信のトラブルがあったようだ。
『L.A.ノワール』は2011年、PlayStation 3向けに発売されたオープンワールド・アクションアドベンチャーゲームだ。その後Xbox 360やPCなどマルチプラットフォームに対応し、2017年にはPlayStation 4/Xbox One/Nintendo Switchに向けてリマスター版が発売されている。舞台はハリウッドが戦後の黄金時代に沸く1940年代。汚職や薬物取引が横行する街で、刑事コール・フェルプスの戦いをハードボイルドに描く。オープンワールドゲームとしての自由度は低めながら、引きこまれるストーリー展開が好評を博し、Steamにて約1万9000件のレビューから「非常に好評」との反響を獲得している。
一方、『マックス・ペイン3』は2012年にPlayStation 3/Xbox 360向けに発売されたTPSだ。妻子を失った主人公のマックス・ペインは刑事を辞め、廃人のような日々を送っていた。過去のしがらみから逃れるため不動産王のボディガードとなるが、そこで巻きこまれた誘拐事件を発端としてふたたび戦いへ身を投じることとなる。カットシーンの冗長さは賛否が分かれるものの、良質なガンアクションとしてSteamでは2万9000件以上のレビューから「非常に好評」を得ている。
両作ともSteamにて高い評価を受けていた作品だが、面倒ごとにも巻き込まれていた。4月19日にあるトラブルが発生していた。というのも、Rockstar Gamesが突如、Steamから同社のすべてのタイトルを取り下げてしまったのだ。ストアから姿を消したタイトルの中には『Grand Theft Auto V』『レッド・デッド・リデンプション2』といった主要タイトルも存在。前述した『L.A.ノワール』『マックス・ペイン3』も取り下げの憂き目に遭っていた。
海外メディアPC Gamerによれば、削除されたゲーム群は30分以内に復帰。Rockstar Gamesは、手違いにより生じたトラブルだったと、同メディアに語っている。復旧までにはかなりのバタバタがあったようで、ストアにふたたび姿を現したタイトルの中には2018年にストアから削除されたレースゲーム『Midnight Club 2』も“うっかり”混ぜられていた。同作は2003年に発売されたのち、おそらく楽曲の権利関係ですでに取り下げられていたタイトル。『Midnight Club 2』はすぐにストアから再度消えたものの、一部ユーザーは運よく購入することに成功したようだ。
『L.A.ノワール』および『マックス・ペイン3』のDLC無料配信は、一連のトラブルと同日のことであった。また両作とも32ビットOSが「非推奨」に変更されている。またVRに対応した別作品『L.A. Noire: The VR Case Files』についてはDLCが付与されていないため、注意が必要だ。