Steamで「約2万5000本以上のゲームを所有するユーザー」がクラッシュする問題を修正。クライアントベータの奇妙なパッチノート

 

Valveは4月20日、Steamクライアントベータ向けに最新アップデートを配信した。Steamクライアントベータは、リリース前のSteamクライアントの最新機能をユーザーが試すことができるベータテストにあたり、フィードバックにもとづく修正などが日々おこなわれている。今回のアップデートでは2項目の修正が実施されたが、その内容が一部で注目を集めているようだ。


今回のアップデートでは、まずゲームの詳細ページでのマウスオーバーにて、実績の進捗状況を表示する機能を追加。そしてもうひとつは、約2万5000本もしくはそれ以上のゲームを所有している場合に、クラッシュする可能性がある問題を修正するというものだ。ライブラリにゲームをたくさん抱えているだけで、クライアントがクラッシュしてしまう可能性があるのは由々しき事態であり、改善されてなによりである。

ただ、2万5000本というのは非常に膨大だ。本稿執筆時点で、Steamでは約5万2000本のゲームが配信されているため、そのおよそ半数ということになる。今回改善されたクラッシュの影響を受けるユーザーなどいたのかどうか気になるところだが、Steamプロフィールの統計情報を扱う非公式データベースSteam Ladderによると、3人だけ存在するようだ。所有本数1位のユーザーは約3万2000本、2位は約2万7000本、3位は約2万6000本である。また、4位のユーザーはあと100本ほど購入すれば2万5000本に届く。


つまり、世界中のほんのひと握りのユーザーに影響が及ぶ可能性があった問題を、今回修正したかたちである。もしベータ版にて見逃され、そのまま正式リリースを迎えていたならと考えると、彼らは今回のパッチノートを見てほっと胸をなで下ろしているかもしれない。

ちなみに、現在Steamにて配信されているゲームをすべて購入する場合、約60万ドル(約6500万円)かかるという。ゲームの価格はまちまちであるため、2万5000本所有するにはその約半分という単純な計算にはならないだろうが、先に挙げたユーザーらはそれでも相当の金額をSteamにつぎ込んでいることがうかがえる。

なおSteamクライアントベータには、Steamの設定メニューからアカウントタブにある「ベータへの参加」に進み、「Steam Beta Update」を選択すれば参加可能だ。予期せぬ不具合が発生する可能性はあるが、最新機能をいち早く触れてみたい方は試してみると良いだろう。