『Celeste』開発元が新作ゲーム『Earthblade』発表。「未知」と「心地よさ」の間を目指す謎めいた次回作

 

カナダのゲームスタジオExtremely OK Gamesは4月19日、『Earthblade』を発表した。対応プラットフォームはまだ明かされておらず、リリース予定時期は「20XX年」とされている。Extremely OK Gamesは、2Dアクション『Celeste』を制作したMaddy Thorson氏によるスタジオである。

本作について現状で明かされている情報は、ゲームジャンルとティザーポスター、そして楽曲1トラックのみ。まず本作は「探索型」2Dアクションゲームになるという。またポスターは幽玄な渓谷の景色で彩られ、音楽は幻想的なストリングスとボーカルが印象に残る。ポスターはPedro Medeiros氏、音楽はLena Raine氏が手がけており、いずれも『Celeste』開発チームのメンバーだ。Thorson氏は本作の情報公開方針を語っており、『Celeste』を制作していたころは日々の開発の中で面白そうなものなら何でもシェアしていたと振り返る。一方『Earthblade』については謎めいた雰囲気を維持する方がプロジェクトに適していると判断し、あえて初報の内容をごくわずかに制限することにしたようだ。

『Earthblade』に至るまでには、「EXOK」と呼ばれる一連のプロトタイプを3作品経ている。Thorson氏いわく、フォーラムにて過去作『TowerFall』時代からのファンが「(次回作まで)5年間待つ準備をしよう」とうそぶくのを見て、「次はもっと早く出す」と奮起したとのこと。ただし「EXOK4」こと『Earthblade』を発表した現時点で、すでに『Celeste』のリリースから3年が経過しており、あと2年で『Earthblade』をリリースできるかはかなり怪しいところであるようだ。
 

 
新規プロジェクトを開始する難しさとは、「未知の領域」と「快適な領域」の中間を見つけることだと Thorson氏は語る。未知の領域は挑戦的で難しい試みを指し、アーティストとしては魅力的な分野でもある。ただし予算や時間的に厳しい領域ばかり志向していると、プロジェクトは未完になりかねない。また快適な領域は容易に達成できる目標で、作品を無味乾燥なものにしてしまうが、財政的に困難な状況にある場合はこちらに転びがちだ。未知と快適さ、双方に足を取られた経験のあるThorson氏だが、『Celeste』の成功を経たことが今回の助けとなったようだ。「EXOK1〜3」は未知の領域に傾倒しすぎて日の目を見なかったものの、『Earthblade』については適切な妥協点を見つけられたと語る。

ちなみに、今年頭の『Celeste』3周年記念としては『Celeste Classic 2』を発表していたThorson氏(関連記事)。この時点で「EXOK1」を制作中との報が伝えられており、それから4か月間で4作品ものスクラップ&ビルドを繰り返してきたようだ。いまだ謎に包まれた『Earthblade』だが、今後の報せを楽しみにしておこう。