Nintendo Switch『A列車で行こう はじまる観光計画』多岐にわたるバグを修正するアプデ1.0.4配信。“セーブ中フリーズ”悲劇も回避へ
アートディンクは4月8日、『A列車で行こう はじまる観光計画』のパッチ1.0.4を配信開始した。3月12日の発売以降4度目のアップデートとなる今回のパッチでは、多岐にわたる不具合が修正されている。
大きく分けると、「列車や自動車の運行に関する不具合」「1.0.3パッチ実装に関連した不具合」「細かな仕様やアンロックの不具合」そして「セーブに関する機能追加」が含まれている。特に大きいのは、セーブに関する新たな機能の追加だ。
本作は発売されて以来、エラー落ちが発生することが多数報告されてきた。エラー落ちが発生すれば、セーブしていない範囲の進行状況がリセットされる。ヘビープレイヤーにとっては苦しい現象だ。手っ取り早い回避方法は、こまめにセーブすることである。アートディンクもかねてから、一時的なエラー落ち対策としてこまめなセーブを推奨してきた。
セーブにおけるオプションとしては、毎月頭に自動的にセーブをおこなう機能も用意されている。ゲーム内の1か月は早送りありでもそれなりに長いものの、1か月に1度でもオートセーブが実施されるなら、大規模な進行データの喪失は防ぎうる。しかしこのオートセーブにも問題があった。というのも、セーブ中にエラー落ちもしくはフリーズする現象が発生していたのだ。こまめにセーブをして不具合を自衛したとして、セーブのプロセスでエラー落ちしてしまえば、元も子もない。ユーザーからは、深刻な不具合として不安視されていた。
今回のアップデートでは、セーブ中にゲームが不安定な場合、セーブを優先させる機能を追加したという。セーブ中のエラー落ちを防止する施策だ。さらに、セーブ時にゲームが不安定な場合、警告が出る機能が追加されている。ゲームが重くなっている場合は、再起動を促される。セーブそのものをエラー落ちで中断させず完了させた上で、重くなっていることをプレイヤーに知らせ、再起動させることで不具合を回避するねらいだ。実際にこのシステムが機能するとすれば、前述したセーブ落ちを回避させる有効な手立てと言えそうだ。
そのほか、地下鉄道技術を獲得しても地下駅が作れない不具合など、深刻度は相対的には高くないもの、遊び方を狭めていた問題が解消されているようだ。さらに、画面遷移直後に登場するキャラクターが、ZRボタンですぐに隠れる機能も追加。かわいらしいキャラが魅力の本作であるが、データを見る際にキャラの立ち絵が邪魔をするケースもある。不具合修正だけでなく、遊びやすさ向上のための配慮も施されているようだ。
ただし、『A列車で行こう はじまる観光計画』においては、バグを修正するパッチによってバグが発生するケースもあったため、実際に1.0.4が安全に動くかどうかは、ユーザーの反応やアートディンクの発表によって判断すべきだろう。修正内容は以下のとおり:
①【列車/自動車の運行に関する不具合の修正】
・列車や自動車が営業時間外に車庫に入ると観光ルートが失われる
・列車が隣町との境界や、ポイントが近くにある駅で緊急停止する
・自動車が指定した番線に入らない/車庫から出た自動車が発車時間を無視する
②【ver1.0.3へのバージョンアップで発生していた不具合の修正】
・ver1.0.3以前のセーブデータから「技術供与」を行ったとき、ステッカーが崩れる
・ver1.0.3へのバージョンアップ時に空港が撤去される(空港は修復されませんので、再度の誘致をお願いします)
③【その他の不具合の修正】
・線路や建物など、マップ上に存在しないモデルが連続して表示される
・建物が建設される際、工事現場がずれた位置に作られる
・高架で複線の勾配線路を撤去した際、不正な線路が発生する
・地下鉄道技術を獲得しても地下駅が作れない
④【セーブ中の進行不能に対する回避機能の追加】
安定性の改善に加えて、セーブ時にソフトが不安定な場合はセーブを優先的に完了させる対策をいたしました。
その場合には、画像のようなダイアログが表示されます。セーブは完了しておりますので、お手数ですが一度ソフトの再起動をお願いいたします。
アートディンクは、今後も本作の不具合について対応していくと表明している。不具合により評判を落としているものの、ゲーム内容そのものは高く評価する声もある本作。今後のアップデートによる改善にも期待を寄せたい。『A列車で行こう はじまる観光計画』は、Nintendo Switch向けに発売中だ。