マイクロソフトは4月2日、野球ゲーム『MLB The Show 21』について、4月20日の発売と同時に、サブスクリプションサービスXbox Game Pass向けにも配信すると発表した。
『MLB The Show 21』は、アメリカ・メジャーリーグベースボール(MLB)の公式野球ゲームだ。リアルなビジュアルで描かれる実在の選手や野球場が特徴の『MLB The Show』シリーズ最新作である。本作では通常のシーズンのほか、ポストシーズンだけ楽しめる「The Postseason」や、選手カードを集めて独自の球団を作れる「Diamond Dynasty」、オリジナルの野球場を作成できる「Stadium Creator」などのゲームモードを収録。また、クロスプレイ・クロスプログレッションにも対応する。
本作を開発するのは、SIEワールドワイド・スタジオのSan Diego Studioだ。前身となる『MLB』シリーズを含め、もともと『MLB The Show』シリーズはPlayStationプラットフォームの独占タイトルだったが、2019年にSIEがMLBおよびMLB選手会と複数年の契約延長で合意した際に、今後はマルチプラットフォーム化すると発表。その結果『MLB The Show 21』は、引き続きSIEが開発しながら、PS5/PS4だけでなくXbox Series X|S/Xbox One向けにもリリースされる運びとなった。
*トレイラーでは、Xboxロゴに続いてPlayStation Studiosロゴが表示
SIEのファーストパーティスタジオが手がける作品が、PlayStation以外のコンソールでリリースされることは極めて異例であり、マルチプラットフォーム化は当時大きな驚きをもって受け止められた。そして今回、発売と同時にXbox Game Pass向けに提供されることが決定し、海外ではまた大きな話題となっているようだ。
月額制のゲーム遊び放題サービスであるXbox Game Passでは、マイクロソフトのファーストパーティタイトルは発売と同時に提供されることが決まっており、他社タイトルについてはケースバイケース。これまでには、いくつかのインディーゲームがXbox Game Passからデビューしたが、大手メーカーのタイトルは見られなかった。しかし、最近になって『Outriders』や、新たに移植された『オクトパストラベラー』『ニーア オートマタ』が発売日に登場するなど変化が現れている。
そうした中で、SIEが手がけるフルプライスタイトルである『MLB The Show 21』までもが提供されることとなった。マイクロソフトのXbox Game Passへの力の入れようが伝わってくる展開である。一方で、SIEは競合サービスともいえるPS PlusあるいはPS Now向けに本作を提供する考えは示しておらず、RedditのPS5板では同トピックについて2000件近くのコメントがつく熱い議論が交わされている。
*日本でも、獅白ぼたん・姫森ルーナといったVTuberを起用してXbox Game Passをアピール中。
海外メディアIGNのインタビューに答えた開発元San Diego StudioのゲームプレイデザイナーRamone Russell氏は、1つのコンソールから、4つのコンソール向けに開発することになったことについて前向きに受け止めているとコメント。Xbox版の開発においては、PS版と同じ体験を新たなファンに届けられるよう努力したそうだ。
『MLB The Show 21』は、PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに4月20日発売予定。Xbox Game Pass向けにも同時配信される。なお本作は日本でも発売予定だが、英語版での提供となる予定だ。