ノスタルジックADV『Forgotten Fields』4月15日配信へ。スランプの小説家が故郷へ帰る、色鮮やかなインドの田舎の物語
パブリッシャーのDino Digitalは、アドベンチャーゲーム『Forgotten Fields』の発売日が4月15日となることを発表した。対応プラットフォームはPC/Mac/Linux(Steam/GOG.com)。価格は定価が14.99ドル(約1660円)で、リリースから1週間は15%のディスカウントが適用される。
『Forgotten Fields』は、スランプに陥った作家が実家に帰省する1日を描いたアドベンチャーゲーム。主人公のSidは創作の壁に行き当たった小説家だ。新作小説の草案締め切り当日、追い詰められていた彼は不意に実家の母親からの連絡を受ける。聞けば、彼が生まれ育った生家が売り払われることになり、最後のお別れパーティーを開くのだという。本音としてはそれどころではないSidだったが、断るに断れない雰囲気にのまれ、しぶしぶ故郷へ帰ることに。久々にふるさとの土を踏んだ彼は旧友たちと出会い、思い出を追体験することで、徐々に自身のクリエイティビティを取り戻してゆく。
現在『Forgotten Fields』は、無料デモバージョンが配信されている。煮詰まったSidが招待を受けて久々に部屋を出て、実家に向かうまでのプロローグを体験できる。出発しようとした矢先、スクーターの故障に面食らうSid。そんな彼を助け、誘うのは、いつの間にか視界から外れてしまっていた周りの人々だ。ちょっと図々しいが気のいい友人、昔よく一緒に出かけた階下の住人、近所の親切だったり頑固だったりする優しい隣人たち。久々に外の世界に触れたSidは、温かな人々との交流を通じ、少しずつ創作の糸口を見つけていく。スクーターが修理できるころには、少しSidの内面に変化が生じ、忘れていた思い出と向き合う準備ができあがっているようだ。
色鮮やかに表現されるインドの片田舎は、歩いて眺めるだけでも心地よい。またSidの創作パートでは、選んだ選択肢により小説の内容が変化していくインタラクティブな要素も登場する。リラクシングな音楽と合わせて全体に快い雰囲気が漂う本作だが、唯一惜しむらくはカメラワークの癖の強さだ。回転速度がきわめて速いため、目的の方向を向くには少々手間取るかもしれない。またキーマウス操作とコントローラー操作に対応しているが、物語の過程ではポインターによる細かな操作も必要となってくるためマウスを使ってのプレイがおすすめだ。また日本語には対応していないものの、会話調の簡単な英語がメインでゲームテンポもゆったりしていることから、辞書を片手にのんびりプレイするのにピッタリである。