『Apex Legends』における最新の各レジェンドの戦果が明らかになっているようだ。リードゲームデザイナーのDaniel Zenon Klein氏が海外掲示板Redditにて語っている。まず、話題は勝率ワーストランキングに及んだ。これまで白星の少なさに悩んでいたレジェンドといえばランパート……だが、彼女の勝率ランキングは「下から2番目」だという。シーズン8開始時やカオスセオリーイベント開始時のパッチにて、継続してさまざまな性能テコ入れが加えられてきたランパート。グレネード耐性強化など大きく方向を転換する恩恵を受けてきたが、まだ低迷状態から抜け出すには至っていないようだ。
では、そのランパートの下に位置する勝率ワーストレジェンドは誰か。実はシーズン8にて初登場のヒューズが、現状もっとも伸び悩んでいる人物だという。開発チームは彼に対していくつか強化プランを計画中だそうだが、現状で確実にいえることはないとのこと。ヒューズに関しては、ホライゾン同様「リリース時からかなりの強さを誇る性能」が目指されたようだが、今回は思惑どおりにはいかなかったようだ。Klein氏は、「機動力をもたせる以外でキャラクターの強さを(リリース前に)見積もっておくことは難しい」と述懐している。
ちなみに「機動力をもたせた」レジェンドの例として挙げられているのがオクタンとホライゾン。興奮剤による高速移動、グラビティリフトによる立体機動など、どちらも移動に長けたアビリティの持ち主だ。「強いレジェンド」を出したければそれぞれに機動力を備えさせればいい、という話になりそうだが、そう簡単にもいかないようだ。誰でも素早い身のこなしが可能となれば、その分銃撃が当たりにくくなり、ゲーム全体としての面白みを損ねてしまうという。その点においてホライゾンは現在、改修工事中。「グラビティリフトで前後に動く速度を減少させて、狙いやすくする」と伝えられており、空中レレレ撃ちの威力がマイルド化するのかもしれない。
オクタンについては「個人的には追跡しやすい方だと思っている」とのKlein氏。しかし実際の戦績データとしては「きわめて支配的になってしまった」ために、やや弱体化の手を入れる必要があるそうだ。オクタンといえば昨年11月、「ピック率の高さに反して勝率が低い」と評されていたレジェンド。今回の記述を見るに、その勝率は現在にかけて伸びを見せているようだ。成長の背景には、シーズン8より大きく仕様が変更されたジャンプパッドの存在があるかもしれない。より高いジャンプによるポジション取り、より長い飛距離による奇襲が可能となったアルティメットアビリティ。そのサイレント性には一部で批判の声もあり、空中移動中の音響について改善が図られることも予告されている(関連記事)。
Klein氏は上記のジャンプ中音響以外にも、オクタンの勝率調整に際して「面白くてニュートラルな弱体化」方針の目星をつけているようだ。それは、「興奮剤使用の代償としてかかるヘルス減少を増加させる」こと。代わりに、興奮剤をふたたび使用できるまでの間隔をごく短くするという。現在の使用だと、最初に興奮剤を使用してから効果が切れ、再度注射を打てるようになるまでのブランクは3〜4秒。この空隙の時間を短くするということで、高速移動可能な時間だけを見ればある意味強化ともいえる調整だ。ただし「ヘルス減少増加」というリスクの増加が、一面的な調整にしないためのポイントとなっているようだ。Klein氏としては、興奮剤とヘルス減少による「代償による強化」の要素はもっと活用していきたいところだという。
シーズン8のコレクションイベント「カオスセオリー」も千秋楽を迎え、戦場の様相も異なる表情を見せるようになっている。今回予告された調整が今後どのような影響を与えていくか注視しておくといいだろう。