『Apex Legends』オクタンのジャンプパッド、「うるさく」なるかも。空中移動中のサウンド改修予定を開発者が明かす
『Apex Legends』におけるオクタンのジャンプパッドに関連して、ちょっとした改修が予定されているようだ。ご存知のとおりレジェンドたちは、空を飛ぶ。パスファインダーはグラップルを駆使して大ジャンプを決めるし、ローバも一癖あるもののテレポートで跳躍できる。いわずもがなホライゾンは不動の空中トリックスターである。そして、オクタンも。彼のアルティメットアビリティ・ジャンプパッドは、地面に設置して踏むことで大ジャンプが可能となるギミックだ。本人だけでなく味方も(敵も)使用することができ、賢く使えば移動アビリティに弱い仲間を有利なポジションへ導いてあげることが可能となる。
特にシーズン8からは、ジャンプパッドの性能に大幅な変更が入った(関連記事)。立った状態からジャンプパッドを使うと垂直方向に高く跳ね上がる。逆にしゃがんだ状態で使用した場合は低く、より遠くへ飛べるようになるのだ。ゲームデザイナーのDaniel Zenon Klein氏によれば、ホライゾンのグラビティリフトによるMAX上昇高度が「1170」に対し、オクタンの垂直ジャンプ高度は「1070」にもおよぶとのこと。新たなジャンプパッドはさらに柔軟な使い勝手となり、Redditでは大ジャンプを駆使して瞬時に敵と距離を詰める活用法もシェアされている。
しかし一部のユーザーからは、オクタンのジャンプパッドについて問題点も寄せられている。それはパッド使用者というより、周囲のプレイヤーから見た場合の課題だ。というのも、ジャンプパッドで飛来したプレイヤーに対し、相手はその気配を察知することがほとんどできないのである。空中を跳躍している際のレジェンドはほとんど音を立てることがない。急襲を受けた側のプレイヤーとしては、どこからともなく敵が現れて不意打ちを受けたようなかたちになるのだ。
なぜこの問題が取り沙汰されるかというと、Respawn Entertainmentが繰り返し説明してきた開発理念と食い違うものだからである(関連記事)。シーズン4にてローバが新レジェンドとして登場した際、戦術アビリティの硬直時間や目立つSEが不満を集めていた。こうした批判に対し、開発チームはローバのテレポートは意図的に抑えた性能にしていると説明した。というのも『Apex Legends』は、敵の行動を予見しながらみずからのアクションを決定していくことに重きをおいた作品だ。仮に相手に気づかれる予兆のない瞬間移動を導入してしまうと、ゲームバランスが崩壊するため、あくまでローバの戦術アビリティは急襲に不向きな性能にしているとの解説がなされた。似たデザイン意図は、なぜ『タイタンフォール』シリーズの「ウォールラン」が『Apex Legends』に存在しないのかといった疑問に対しても回答として提示されている(関連記事)。
だが翻って考えると、オクタンのジャンプパッドは直接的なテレポートではないとはいえ、音もなく相手との距離を詰められるという点では先述の設計理念に反する。そこでコメントの投稿者は、「パスファインダーもローバもホライゾンも近づいてきたら見える/聞こえるのに、オクタンだけわからない(のはおかしい)」と指摘しているわけだ。この批判に対し、Klein氏はコメントで回答を寄せる。実は現在、段階的に「空中移動中のプレイヤー」の音について暫時改善を試みているところだという。実現すれば、ジャンプパッドによる移動にも効果を発揮するだろうとしている。Klein氏の言葉をもとに考えると、今後は跳躍中により目立つSEが付与される可能性が高そうだ。
ちなみにKlein氏はスレッドにて、別のユーザーからのジャンプパッドの疑問にも回答。ジャンプパッドに踏み込むまでの勢いは飛距離に影響を与えるか、との質問に「No」を返しており、先述のとおり「立って使うか」「スライディングで使うか」のみが影響すると返答した。というのも、パスファインダーがグラップルを使って超スピードで突っ込んできた挙句スーパー長距離ジャンプを叩き出すのを防ぎたかったとのこと。
『Apex Legends』は3月10日に大規模パッチが当てられたばかりであり、今回の議題となった改修がいつ施されるかは不明。これまでジャンプパッドを愛用してきた跳躍ジャンキーは、今後の動向に注目しておいた方がよさそうだ。現在『Apex Legends』にて開催中のコレクションイベント「カオスセオリー」は3月24日までとなっている。