『PAYDAY 3』PC/コンソール向けに2023年発売へ。Koch Mediaと共同販売契約を締結し開発費確保
デベロッパーのOVERKILL Softwareおよび親会社のStarbreezeは3月19日、クライムFPS『PAYDAY 3』について、パブリッシャーのKoch Mediaとの共同販売契約を締結したことを発表し、本作をPC/コンソール向けに2023年に発売することを明らかにした。
『PAYDAY 3』は、OVERKILL Softwareの人気クライムFPS『PAYDAY』シリーズの最新作だ。同スタジオは2017年2月に正式に開発を表明していたが、2020年10月時点ではまだデザイン段階にあるとして、ゲーム内容についての詳細は明らかになっていない。一方で、前作『PAYDAY 2』までは、OVERKILL Softwareの前身であるGRINが開発した独自エンジンDieselを改良しながら使用し、また将来のプロジェクトの中核をなす新エンジンとしてValhallaの権利を買収していた経緯があるが、『PAYDAY 3』においてはUnreal Engineを用いて開発していることが発表されている。
今回提携することとなったKoch Mediaは、THQ NordicやSaber Interactive、Gearbox Entertainmentなどを抱えるEmbracer Groupの傘下企業で、パブリッシングブランドとしてDeep Silverを運営していることでも知られる。両社は『PAYDAY 3』について長期的な共同販売契約を結び、本作をGames as a service、すなわち運営型のビジネスモデルにて展開すると表明。発売後もコンテンツの追加を続け、経験豊富なKoch Mediaの知見を活かしながら、本作のライフサイクルを通じて全世界でのマーケティングをおこなっていくとのこと。
Koch MediaのCEO Klemens Kundratitz氏は、開発中の『PAYDAY 3』を実際に目にした印象として、素晴らしい作品に仕上がりつつあるとコメント。また、革新的なマルチプレイにより、既存のコミュニティだけでなく新たなファンをも魅了できる作品であるとし、『PAYDAY』シリーズをさらなる高みに導いてくれるだろうと述べている。
Starbreeze/OVERKILL Softwareは、2018年発売のゾンビサバイバルアクションゲーム『OVERKILL’s The Walking Dead』の不振により経営危機に陥ったが、ゲーム開発に注力するよう会社の再編を進め、2019年12月に再建プロセスを完了。また、『PAYDAY 2』の新規コンテンツの開発を再開し、なんとか経営をふたたび軌道に乗せることに成功している。『PAYDAY 3』の販売パートナー探しについては、当初予定からかなりずれ込むこととなったが、結果的に大手のKoch Mediaとの契約に至った。これにより、本作の開発費は100%賄うことができるそうだ。
『PAYDAY 3』は、PC/コンソール向けに2023年発売予定だ。また、前作『PAYDAY 2』についても開発は継続しており、今年3月17日にはサンフランシスコのチャイナタウンを舞台にするDLC「Dragon Pack」が配信されている。