物語演奏アドベンチャー『A Musical Story』発表。「音楽」によって語られる、昏睡状態に陥った男の真相

パブリッシャーのDigerati Distributionは3月9日、『A Musical Story』を発表した。『A Musical Story』は、リズムアクションゲームを通じて物語が語られるアドベンチャーゲームだ。

パブリッシャーのDigerati Distributionは3月9日、リズムアクションADV『A Musical Story』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)/Xbox One/Nintendo Switch/iOS。2021年夏の発売を予定している。 
 

 
本作は、リズムアクションゲームを通じて物語が語られるアドベンチャーゲームだ。舞台となるのは1970年代。主人公のガブリエルは、病室で昏睡状態にある若い男だ。意識が曖昧になる中、彼が記憶を取り戻すよすがとなるのが、音楽にまつわる思い出である。かつて仲間とともに奏でたバンド音楽のリズムを頼りに、ガブリエルは自身の過去の手探りを始めることになる。 

本作のメインパートはリズムゲーム形式だ。ノーツをタイミングよく叩くことで、楽曲が奏でられる。収録音楽はオリジナルのトラックで、ピンク・フロイドやレッド・ツェッペリンなど70年代を代表するロックバンドにインスピレーションを受けているという。より正確に音楽を演奏すれば、ガブリエルの過去のチャプターを新たに開くことが可能。かつてバンドマンとして仲間と楽器を奏でた彼が、なぜ今昏睡状態にあるのかの真相に迫ることができるのだ。物語にセリフやテキストはなく、すべては音楽とグラフィックにより語られていくという。 
  

 
本作を手がけるのはフランスに拠点をおくデベロッパーGlee-Cheese Studio。4名からなるスタジオで、2017年から多くのプロトタイプ作品を模索してきた。さまざまなストーリーコンセプトや音楽・ビジュアルスタイルを検討したのち、最終的には他の音楽ゲームと一線を画すスタイルを確立したとのことだ。 

プレスリリースでは、ゲームデザイナー/共同コンポーザーのCharles Bardin氏が本作についてコメント。ゲームプレイにおいても物語においても、他とは何かが違う、プレイヤーの精神に引っかかるものを作りたかったと明かしている。また本作の独自性について、ノーツを打つタイミングの取り方についてもアピールした。多くの音楽ゲームでは、ノーツの判定をとるためにビジュアライズされたタイムラインが設けられている。しかし『A Musical Story』においては、視覚情報よりもリスニングの能力が問われるようになっているという。トレイラーで確認できる映像では、ラインに沿って配列されたノーツをリズムよく打ちこむことでノーツが中央に吸い込まれるシステムであることが確認できる。ストーリーを明らかにするには、音楽を感じ、理解し、進行することが必要になるそうだ。 
 

 
『A Musical Story』は今年夏、PC(Steam)/Xbox One/Nintendo Switch/iOS向けの配信を予定している。 

Yuki Kurosawa
Yuki Kurosawa

生存力の低いのらくら雰囲気系ゲーマーです。熾烈なスコアアタックや撃ち合いを競う作品でも、そのキャラが今朝なに食ってきたかが気になります。

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