プレイヤーの「まばたき」を使うADV『Before Your Eyes』発表。実際にまばたきするたびに時間が進む

パブリッシャーのSkybound Gamesは3月4日、ナラティブアドベンチャーゲーム『Before Your Eyes』を発表した。プレイヤーの実際の「まばたき」を使う作品だ。

パブリッシャーのSkybound Gamesは3月4日、GoodbyeWorld Gamesが手がけるナラティブアドベンチャーゲーム『Before Your Eyes』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、4月8日配信予定。本作は、プレイヤーの実際の「まばたき」を使って、ストーリーの流れをコントロールできる作品だという。


『Before Your Eyes』は、亡くなった人の魂の視点で描かれるナラティブアドベンチャーゲームだ。主人公である魂は、死後の世界に向かうための船に乗り込む。ただし、無事に死後の世界にたどり着くには、謎めいた船頭に自らの人生のストーリーを伝えなければならない。そのために船頭は、魂を人生の大事な瞬間へと送り、記憶を取り戻させる。

本作にてプレイヤーは、芸術家だった魂の生前の記憶を辿り、さまざまなシーンを断片的に体験することとなる。その中には、赤ん坊の頃の両親との思い出や、友人と遊んでいた子供時代、あるいは恋人と過ごす何気ない日常や、大切な人の葬儀などの場面があるようだ。そしてプレイヤーはまばたきによって、そうした過去のストーリーの流れをコントロールできるという。


本作をプレイする際にはウェブカメラを用意する必要があり、カメラによってプレイヤーのまばたきを検知。プレイヤーが実際にまばたきをするたびに時間が進み、魂の次の記憶が呼び起こされる。どれだけ時間が進むのかは明示されず、わずか数秒かもしれないし、何年も先かもしれない。トレイラーでは、まばたきした後に遊んでいたオモチャが箱に片付けられていたり、猫がたくさんの子供を産んだりしている。目にしているものの、その後を知ることになるのだろう。

また、エジプトやギリシャを旅行した際の写真それぞれに、まばたきを促すアイコンが表示されているシーンも確認できる。どちらの記憶に飛ぶのかを、まばたきによって決定できるものと思われる。そのほかにも、記憶の中の光景にまばたきを使ってインタラクトする場面もあるようだ。

こうして主人公の魂の記憶を辿る中では、船頭がすべての記憶を見せていないのではないかと疑い始める。そして主人公は、心の奥底にしまい込んでいた記憶を深く辿ることを余儀なくされ、ついには悲しい真実が明らかになるという。


本作は、2016年に実施したKickstarterキャンペーンの成功を受けて制作され、Independent Game Awardsなどで受賞した『Close Your』と呼ばれる作品がベースになっている。その当時から、ウェブカメラを使ってプレイヤーのまばたきをゲームプレイに活かす仕組みが取り入れられていた。もっとも自然な方法で、プレイヤーに感情のピークと谷間を体験してもらうことが、このユニークなシステムの狙いだそうだ。

『Before Your Eyes』は、PC(Steam)向けに4月8日配信予定だ。Steamのストアページによると、本作は日本語表示にも対応する模様である。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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