『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』プロデューサーがゲームについて謝罪。アップデートによる今後の改善を約束

マーベラスのプロデューサーである武村大氏は3月3日、『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』公式サイトにてゲームについて謝罪した。アップデートによる改善を約束している。

マーベラスのプロデューサーである武村大氏は3月3日、『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』公式サイトにてゲームについて謝罪した。短期的・長期的対応案を提示し、アップデートによる改善を約束している。

『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』は、スローライフゲーム『牧場物語』シリーズ最新作だ。対応プラットフォームはNintendo Switch。プレイヤーは、かつて祖父が仲間と共に開拓してできた街と伝え聞いたオリーブタウンを訪れる。しかし牧場は荒れ果てた様子。かつて祖父が愛した場所を復興させるべく、辺境にて牧場再建計画が始まる。


広大な森を開拓し、素材を集めて牧場を修復。鉱山で採掘したり、海で釣りをしたりすることもできる。森では栽培可能な作物や飼育可能な動物たちとも出会う。オリーブタウンではさまざまな人々が生活しており、6名以上の結婚候補キャラもまた暮らしている。同性とパートナーになることも可能だ。

今回焦点になっているのは、ゲームの快適さにおける問題。本作は農作業や酪農など『牧場物語』らしさは継承しつつも、クラフトシステムや土地の開拓など発展的なシステムを導入し一定の評価を得ている。一方で、パフォーマンスにおいては問題点が指摘されており、不具合の多さやロードの長さやプレイ中のカクつきなどが批判されていた。


さらに、新たに導入された離婚システムの賛否、専門学生を起用したキャスティングなども議論の的に。ふたつの要素は必ずしもネガティブなことではないが、ファンの間では意見が分かれていた。さらにプロデューサーである武村氏が、Twitter個人アカウントのプロフィール欄から「ゲームプロデューサー」という肩書きを消し、『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』との関わりを消していたことが、不信感に輪をかけることとなった。そんな中、マーベラスと武村氏は声明を出すことに踏み切ったようだ。

武村氏は、まず『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』を遊んでいるプレイヤーに感謝の想いを伝えつつ、同作における不具合やロード時間の長さ、システム上の不便さなどを謝罪。短期的・長期的に改善に取り組む部分を明かしている。まず3月中旬に配信予定の更新データでは、一部ロード時間の短縮や進行不能バグなど、さまざまな不具合の解消がなされるという。さらに将来的には一部会話テキストの修正やメーカー類の使用改善、演出の改修やゲームバランスの調整なども実施予定。こうした項目だけでなく、多くの改修を進めていくそうだ。


マーベラスが力を入れてプロモーションしているだけあり、『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』の売上そのものは好調のようで、ニンテンドーeショップのダウンロードランキングも首位をひた走っている。一方で、前述したように、ゲームに関わるパフォーマンスの低さに不満が寄せられ、新要素には賛否が集まり、さらにプロデューサーの行動が不信感を抱かせる結果となった。『牧場物語』は基本的に同じ行動を繰り返すゲームであり、小さな点も大きな不満につながっていく。

『牧場物語』シリーズのプロデューサーは長年はしもとよしふみ氏が務めており、安定した評価を獲得していた。同氏は『ルーンファクトリー』シリーズも手がけており、『牧場物語』の核をよく知る人物。しかし、はしもと氏は2018年をもってマーベラスを退社。『牧場物語 〜再会のミネラルタウン〜』からは、かつてはフロム・ソフトウェアに在籍し『アーマード・コア ラストレイヴン』などにも携わった武村大氏が指揮をとっている。同氏は、電子レンジ料理研究家としても活動しておりレシピ本なども出版している。名前を出して精力的な活動をしているだけに、「プロフィール欄からの肩書削除」は同氏が思っているよりも大きな影響を及ぼしているのかもしれない。


『牧場物語』シリーズは25周年。発売におけるごたごたは、ファンだけでなくシリーズにもショックなことだろう。今後の関連イベントとしては、前出のはしもと氏が新会社HAKAMAとして手がける『ルーンファクトリー5』の発売を5月に控えている。紆余曲折を経ながら愛されてきた『牧場物語』シリーズにとっても、マーベラスにとっても、2021年は勝負の年になりそうだ。

『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』はNintendo Switch向けに発売中。DLCとなる「エキスパンション・パス」も販売されており、8月まで毎月コンテンツが配信されていくことも決定している。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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