北欧神話オープンワールドサバイバル『Valheim』売上300万本突破。同接48万人を記録し、5人だけの開発チームも拡充へ
Iron Gate Studioは2月20日、『Valheim』の売上が300万本を突破したと発表した。早期アクセス配信開始から3週間足らずでの達成だ。先週2月16日に200万本突破が報じられたばかりでもある。また週末ということもあり、ピーク時の同時接続プレイヤー数は48万4638人に達した。
『Valheim』を開発しているのは、スウェーデンの開発会社Iron Gate Studioだ。大ヒットゲームであるが、たったの5人で開発を進めている。パブリッシャーはCoffee Stain Publishing。『Satisfactory』や『Deep Rock Galactic』をプロデュースしてきたスタジオだ。本作の舞台となるのは、北欧神話の10番目の世界である「Valheim」。戦争で命を落とした主人公の魂が古代の神々が封印された世界へと召喚される。プレイヤーは主神オーディンのため敵を倒し、この世界へ秩序をもたらすことが目的だ。
ゲームシステムとしては、サンドボックス型のオープンワールドサバイバルゲームに近い。木を切って家を建設し、動物を狩って食料にする。金属を採掘・製錬して装備をアップグレードしてゆく。バイキング文化を題材としており、船を建造してほかの島まで探索できる。Iron Gate Studioは『The Elder Scrolls V: Skyrim』や昔の『ゼルダの伝説』シリーズから影響を受けたことも公言している。ゲーム中は次にやるべきタスクが案内されるシステムが採用されており、RPG的な探索や冒険といった要素も色濃い。
本作はSteamで6万9000件以上のユーザーレビューが投稿され「圧倒的に好評」。売れ行きが好調というだけでなく、ユーザーからの評価も高い。Steamのレビュースコアトップ250にも入っており、2月21日15時現在『Valheim』は66位にランクインしている(Steam 250)。同時接続数プレイヤー数は2月21日の朝、48万4638人を記録した。Steamでは『Counter-Strike: Global Offensive』や『Dota 2』などが、同時接続プレイヤー数ランキング上位の常連で、いつもはこれらの定番タイトルが上位を占めている。しかし現在はそれに割り入り『Valheim』が上位にランクインしている。
なお海外メディアPC GamerはIron Gate Studioへ、売上200万本突破に際してのインタビュー記事を掲載。Steamにおける圧倒的な人気に対する感想を訊いている。スタジオの共同設立者Henrik Törnqvist氏は「私たちは最低でもスタジオが維持できるくらいには売れるだろうと考えていました。しかし100万本売れ、今は200万本売れていることは、私たちが予想だにしなかったことです」と述べる。
また「信じられないことで、恐れ多いです」ともコメントし「ゲームを購入したすべての人へ感謝します」とも述べている。また5人のチームは拡充されるのかという質問にTörnqvist氏は「間違いなく、何人か人を雇う予定です」と回答している。一方で、人を採用するプロセスは開始したばかりとのこと。5人できることの限界に達しているため、運営や開発などを回していくために人を採るようだ。『Valheim』はオンライン要素のあるゲームのため、バグの修正やコンテンツ追加だけでなくサーバーの管理や不正者の取締も必須。このまま5人だけで対応するのは困難だ。開発者もゲームの人気を喜びつつ、途方もないプレイヤー数へ戸惑いも感じているようだ。開発スタッフが増えて、ゲームとしてより大きく成長していくことに期待したい。
『Valheim』は、PC(Steam)向けに2050円にて早期アクセス配信中だ。