オープンワールドサバイバル『Valheim』の今後の展開について、開発元が言及。次のアップデートでは建築が強化され、その後バイオーム追加予定も


Valheim』における、2021年のロードマップの一部詳細が明らかになった。海外メディアPC Gamerは『Valheim』を開発するIron Gate Studioへのインタビュー記事を掲載。本作の今後のプランや、影響を受けたゲームについて語られている。


『Valheim』は、北欧神話を題材とするオープンワールドサバイバルゲームだ。戦争で命を落とした主人公は、北欧神話第10世界Valheimへ召喚される。本作はサバイバルサンドボックス色の強いゲームであり、マップの自然物を採取したり採掘して素材を集める。素材から拠点を建築したり、料理を作ったりして生活を整える。ボスを倒すことで新しい素材とレシピが得られ、探索範囲をさらに広げてゆくのだ。

本作は作成したアイテムを分解すると素材がそのまま戻ってきたり、素材なしで道具の修理が可能であったりと遊びやすい仕様が特徴。2月16日に販売本数が200万本を超えたことが報じられたばかり。その後2月18日に公開された、パブリッシャーのCoffee Stain Publishingを擁するEmbracer Groupの2020年第3四半期決算報告によると、本作の販売本数は300万本に近いという。

本作はどのようなゲームから影響を受けたのか、『Valheim』開発者のHenrik Törnqvist氏が回答している。Iron Gate Studioは、現在は5人のスタジオで、Törnqvist氏は共同設立者である。本作の制作にあたり、開発チームはサバイバルゲームをたくさんプレイしたかと問われると、「いいえ、そうでもありません」と回答。『Valheim』はサバイバルゲームよりも、『ゼルダの伝説』シリーズや『The Elder Scrolls V: Skyrim』のようなシングルプレイヤーRPGに影響を受けているとのことだ。

また同氏は「昔の『ゼルダの伝説』シリーズのような、オールドスクールなシングルプレイアドベンチャーの感覚を持たせたかったのです」と述べる。「ボスを倒して新しい装備を手に入れるところについては、(そうした冒険要素が)ゲームのサバイバルの側面とうまくかみ合うと考えており、またそう願っていました。そして、どうやら上手くいったようですね」。


インタビューでは2021年開発ロードマップの内容の一部詳細も明らかになった。今年のロードマップはすでに公開されている。しかしその内容はアップデートの名前から察することができるのみだった。大型のコンテンツアップデートは4回予定されており、「炉床と家」、「カルト・オブ・ザ・ウルフ」「船と海」「新たなバイオーム:ミストランド」が予定されている。

第1回「炉床と家」はその名前のとおり、家の建築要素を拡張するアップデートだ。建築ピースと拠点周辺のアクティビティを追加する。レシピと素材を増やし食料関連の要素についても大きく焦点を当てる予定だという。

第2回「カルト・オブ・ザ・ウルフ」については、まだ謎が多い。ただし「プレイヤーにとって楽しく、いつもと異なる出会いをもたらす、探索と戦闘にフォーカスした拡張」になるとのことだ。

第3回「船と海」では、船のカスタマイズと海のバイオームへ少し肉付けを行うという。ほかの陸地のバイオームと比べて密度が小さいため 、海へコンテンツを追加するとのことだ。

第4回「新たなバイオーム:ミストランド」はかなり大きめのアップデートになりそうだ。まったく新しいバイオームが追加され、そこでは新たな敵、新たなアイテム、新たなボス、新たな素材が登場する。

ボスについては最終的に各バイオームへそれぞれ配置される予定。将来的にはミニボスの追加も検討しているそうだ。現在は5体のボスが存在し、バイオームは6種類まで実装済み。ゲームの完成版では、9体のボスと9種類のバイオームが予定されている。


一方で、既存世界に新たなバイオームがどのように組み込まれるのかも気になるところ。プロシージャル生成され、すでにプレイヤーが探索したり開拓したりしている世界へ、どのように新しいバイオームを追加するのか。その質問については、まだ検討中であり、はっきりとした回答はできないとTörnqvist氏は語っている。ただし既存のプロシージャル生成された世界でも、今後本実装されると思わしき未完成のバイオームが存在しているとPC Gamerは指摘。また本作ではキャラとワールドのセーブデータが別に存在している。キャラだけ持って新しいワールドへ引っ越しも可能ではあるだろう。

このほか、現在Iron Gate Studioはゲームに残されているバグを修正する作業に取り組んでいる。準備が出来次第ロードマップにあるアップデートへ取りかかる予定だ。本作には2月18日に小規模なアップデートが配信されたばかり。オートセーブが30分から20分間隔へ変更。死亡地点でアイテムを回収する際に利用する墓石が生成されないバグも修正されたようだ。『Valheim』は、PC(Steam)向けに2050円にて早期アクセス配信中だ。