『プリンス オブ ペルシャ 時間の砂 リメイク』が無期延期に。“ファンからの意見”を受けて、さらなる開発期間をとる決断

 

Ubisoftは2月6日、『プリンス オブ ペルシャ 時間の砂 リメイク』の発売を延期すると発表した。本作は、もともと今年1月21日に発売予定だったが、その後3月18日へと延期。今回の再延期では新たな発売日は示されておらず、無期延期となった。
 

 
『プリンス オブ ペルシャ 時間の砂 リメイク』は、2003年に発売されたアクション・アドベンチャーゲーム『プリンス オブ ペルシャ 時間の砂』を、PC/PS4/Xbox One向けに完全リメイクする作品だ。9世紀のペルシャを舞台に、主人公のプリンスは自らの過ちを正すため、マハラジャの娘ファラと共に冒険する。シリーズならではのパルクールアクションのほか、時間の砂とダガーの力を使った時間操作システムが大きな特徴。巻き戻しによってミスを帳消しにしたり、バトルでは敵の動きを遅くするなどの効果を得られる。

本作は、『アサシン クリード』シリーズでも使用しているAnvilエンジンを採用し、Ubisoft PuneとUbisoft Mumbaiが開発を担当。フルスケールでいちからリメイクすることは、Ubisoftとしては本作が初めてのことになるそうだ。リメイクにあたっては、戦闘システム・パズル・時間の流れの操作のほか、デザイン・カメラ操作・カットシーンなどを、現代の基準に合わせて作り直しているという。
 

 
前回の発売延期時には、「例年と異なる状況下での開発体制の整備のため」であるとして、新型コロナウイルスの影響を示唆。同様の理由で発売延期したタイトルはほかにもあり、Ubisoftも難しい状況での開発を強いられていることがうかがえた。ただ、今回発表された再延期の理由はやや趣が異なる。

Ubisoftは、昨年9月の本作の発表以来、熱心なファンからの多数の意見を目にしてきたとコメント。それを受けて、オリジナルに忠実でありながらも新鮮に感じられるリメイクを届けるべく、本作の発売日を“後日(a later date)”へとずらし、開発チームにさらなる時間を与える決断を下したと説明した。

本作については、現時点では冒頭に掲載した発表トレイラーが唯一の具体的な情報となっているが、実は海外向けに公開されたトレイラーには多くの不評が投じられている。主にグラフィック面への不満が背景にあるようで、YouTubeのコメント欄でも、「ダガーの力を使って、グラフィックまで巻き戻したのか」「このリメイクにはリメイクが必要だ」などといった辛辣な意見が見られる。Ubisoftのいうファンからの意見とは、おそらくこうした不満の声を指しているのだろう。もしビジュアルがアップグレードされるのであれば、どのように変化するのか興味深い。
 

 
プリンス オブ ペルシャ 時間の砂 リメイク』は、PC/PS4/Xbox One向けに発売予定。発売時期は未定となっており、続報を待ちたい。