『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を“無傷”で100%クリアした人のプレイが壮絶。涙なしには見られない絶望シーン集

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を無傷で100%クリアしたプレイヤーが現れた。記録そのものだけでなく、失敗集も壮絶である。

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を無傷で100%クリアしたプレイヤーが現れた。ゲーム配信者joedun氏が1月末に達成し、海外メディアのPolygonに報じられたことで全世界にて注目が集まっている。


ここでいう100%の定義についてはPolygonに記載されている。100%RTAに準拠したルールのようだ。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』では、広大な世界が用意されており、大地には膨大な要素が点在している。それらのうち特定の要素を埋めていくとクリア率が高まっていき、すべて網羅すれば100%という扱いになる。具体的には、四神獣のクリアや、諸々チャレンジを含んだ冒険手帳の完成。全試練の祠制覇および克服の証による強化、重要アイテムの全入手、永続保持できるアイテムのアップグレード、コログの実コンプリートにより、100%が達成されるという。四神獣のクリアや試練の祠制覇といった条件だけでも気が遠くなるが、コログの実をすべて集めることの大変さは、プレイヤーならばよくわかるだろう。そんな試みを、joedun氏は無傷でやり遂げたのだ。

本作では、ダメージを受ける箇所は多い。敵からのダメージのほか、落下ダメージもあり、火や雷といった自然を絡めた事故も少なくない。回復アイテムはそこら中に落ちているほか、オートセーブ機能があるため死亡から生じるリスクが低いことから、危険もまた潤沢に用意されているわけだ。それらの危機を乗り越えて、偉業を成し遂げた。


joedun氏のクリア時の映像を見てみよう。ハートを増やしたのち、最後のウツシエの記憶の場所へと到達。ゼルダ姫との思い出を回想したところで100%達成。何度も雄叫びをあげ、視聴者と喜びをわかちあった。クリア時間は31時間58分9秒であった。改めてハイラル城へと向かい、エンディングを見て感慨深げにしている。

間違いなく偉業なのだが、このプレイの真髄はむしろ失敗にある。こう言ってはなんだが、被ダメージ集がとにかく面白い。というのも、同氏はこのチャレンジに100回以上挑んでいる。このうちの3回は30時間以上をプレイしての失敗である。特に印象深いのはエレキースに襲撃され、33時間を水の泡にするシーン。フロドラのウロコを求めてうろついていた際に、エレキースが急襲。安全に処理しようとし氷の矢にて撃ち落とすも、近くのチュチュゼリーと反応してしまったのか、撃ったリンクごと感電ダメージを受けてしまった。33時間を無に帰する痛恨の事故に、思わず顔を覆うjoedun氏。エレキースに警戒していたにもかかわらず被弾してしまったことに、ショックを隠せない


27時間プレイしていた際の砂漠の出来事もなかなかに悲劇。砂漠に潜るシビレリザルフォスの出現に警戒し、ダルケルの護りを展開し慎重に弓矢で対処するも、感電を食らいダメージを受ける。唖然とし笑いながら、吐き捨てた


そのほか、馬に乗ろうとして蹴られ白目を剝くシーンもなかなかに悲惨。リスク面を考慮してか、最初からハイラル城に向かうというルートをとっているがゆえに序盤でのミスが多い。しかしプレイ時間が1時間未満だったとしても、ショックはショック。多大な屍を積み上げてきたのだ。joedun氏のリアクションもまた期待を裏切らない。怒り狂ったり、顔を覆ったり、白目を向いたりと反応が多彩。かけている時間の長さを考えると、それらの反応が嘘のものとは思えない。虚飾されず生まれた失望が、そこにはある。ダメージを受け積み上げてきた進捗が藻屑になる瞬間は、間違いなくエンターテインメントである。


今回のチャレンジにおいては、随所にグリッチが利用されている。グリッチ利用なしに100%無傷クリアをするのが目標だと、joedun氏は語っている。かなりの部分で流鏑馬ホバーなどのグリッチに頼っているので、それらを使わないとなると、難易度はぐっと上がる。いずれにせよ、同氏の新たな挑戦に数多くの屍が伴うことに疑いはないだろう。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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