『Borderlands』シリーズのGearboxが、THQ Nordicの親会社と合併。完全子会社となり、今後も独立して運営

Embracer Groupは2月3日、The Gearbox Entertainment Companyと合併することで合意したと発表した。事実上の買収ということになる。

パブリッシャーのTHQ Nordicの親会社であるEmbracer Groupは2月3日、The Gearbox Entertainment Company(以下、Gearbox)と合併することで合意したと発表した。手続き完了後には、GearboxはEmbracer Groupの完全子会社になるとしているため、事実上の買収ということになる。買収金額は、現金とEmbracer Group株を合わせて3億6300万ドル(約380億円)で、今後6年間の業績次第では、Embracer Groupは追加で10億1500万ドル(約1066億円)を支払う。

Gearboxは、アメリカ・テキサスを拠点にする老舗デベロッパーだ。『Borderlands』シリーズや『Duke Nukem』シリーズ、『Brothers in Arms』シリーズなどを手がけてきた。特に『Borderlands』シリーズは同スタジオを代表する作品として知られ、シリーズ累計で6000万本以上を販売。最新作『Borderlands 3』も安定した評価を得ている。また、Gearbox Publishingとして販売事業もおこなっており、『Godfall』や『Homeworld 3』『Risk of Rain 2』『We Happy Few』などを世に送り出している。

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今回の合併についてEmbracer Groupの設立者Lars Wingefors氏は、Gearboxは世界でもっともクリエイティブで価値のある独立デベロッパーのひとつだと評価。今後は、グループからのリソースの提供により、Gearboxはさらに成長していくことだろうと述べている。

一方のGearboxの設立者Randy Pitchford氏はEmbracer Groupについて、この業界で短期・中期・長期的な成功をおさめるための戦略とデザインを持ち合わせているとコメント。この合併は同スタジオの才能あるスタッフの刺激になるだけでなく、今ある将来のプランを推進させる力にもなるだろうとした。

近年Embracer Groupは、スタジオの買収を重ね急成長している。傘下のTHQ NordicやKoch Media、Saber Interactiveなどは、多数抱えるスタジオを束ねる運営グループとしての役割が与えられており、今後Gearboxもそのひとつとして独立して運営しながら、引き続きプレミアムなインタラクティブゲーム体験を追求していくとのこと。また、開発からIP創出、販売までを手がけるGearboxの特色を活かして、Embracer Groupは北米地域でのさらなる合併・買収の基盤とする考えを示している。

ちなみに、今回の発表に合わせてEmbracer Groupは、Aspyr Mediaを買収したことも明らかにしている。Aspyr Mediaも同じくアメリカ・テキサスを拠点にするデベロッパー・パブリッシャーで、特にPCゲームのMac版を多く手がけていることで知られる。今後同スタジオは、Saber Interactiveのグループに入り事業を続ける。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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