チキン屋の裏でドラッグ開発する経営シム『Definitely Not Fried Chicken』発表、年内リリースへ。違法と合法の両立ビジネス
パブリッシャーのMerge Gamesは2月2日、フライドチキン専門店経営シミュレーションゲーム『Definitely Not Fried Chicken』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2021年内のリリースが予定されている。Steamでの表記によると日本語字幕・インターフェイスにも対応するようだ。
『Definitely Not Fried Chicken』は、フライドチキン屋さんを営む経営シミュレーションゲーム。優秀なニワトリを育て、美味しい素材を確保。アツアツのフライドポテトと一緒に揚げたてチキンをお客に提供していくのだ。と、以上がこのゲームの表向きの顔。実際には、本作にてプレイヤーは大麻や覚せい剤を栽培・開発し、クライエントとアブナイ取引をすることとなる。フライドチキン屋さんは、あくまで警察の目をかいくぐるための隠れみのだ。
本作における真の目的は、危険なドラッグを売ってお金を稼ぐこと。もちろん、フライドチキンを提供しつつである。店舗を構築する中では調理用の什器や厨房機器のほか、大麻の水耕栽培キットや、クスリの研究開発器具なども設置していく。そうしてドラッグの生産体制を整え、流通ルートを確保する。さらには稼いだお金で違法ビジネスの規模を拡大。隣接する土地を購入し、施設を拡張していこう。違法取引と合法ビジネスの両立を目指すのだ。
ビジネスを経営する中では、ともに働くスタッフを雇う必要がある。ニワトリを育てたり、調理したり。あるいは大麻を育てたり、取引したりと、現場は毎日大忙し。ストレスを溜めた従業員がバックヤードでキマらないように、スタッフの心のケアも求められる。店舗内にはスタッフ用の食堂や休憩スペースなども設置可能。ビリヤード台やアーケードゲーム機など娯楽用の備品も置くことができ、そうした環境を用意することでスタッフの幸福度を上げられる。幸福度の高い従業員は生産性も高くなる一方、逆に低いと仕事中にゲロを吐き、果ては白骨死体となるケースもあるようだ。
本作は違法ビジネスを題材としたシミュレーションゲームに違わず、登場するドラッグの種類もさまざま。たびたび映画などで取り上げられるマリファナ。麻酔薬として用いられるコカイン。精神に悪影響を及ぼすメタンフェタミンなどが用意されているようだ。また店舗には危険なクライエントが押しかけてくることもあるようで、トレイラー内ではなぜか銃撃戦が勃発しているシーンも見られる。一方、隠れみのに使うビジネスとしては前述のフライドチキン屋さんのほか、コインランドリーやナイトクラブも経営できるとのこと。
違法と合法、両方のビジネスを同時展開するユニークな経営シム『Definitely Not Fried Chicken』。作品のテーマこそ風変わりであるが、経営シミュレーションゲームとしての基本要素はひととおり押さえられている印象で、手堅いゲームプレイにも期待できそうだ。そんな本作は、Steam向けに2021年内のリリースが予定されている。