パブリッシャーのtinyBuildは2月3日、ローグライトストラテジー『Despot’s Game』のデモ版を公開した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2021年内のリリースを予定している。開発を手がけるのはロシアのインディースタジオKonfa Gamesだ。
『Despot’s Game』は、謎の迷宮に囚われた人間たちを編成して脱出を目指すストラテジーゲームだ。大量の武器を手に、次々と敵が襲い来る部屋を突破して外界を目指そう。人々がクリーチャーや妨害ロボットの群れに出会うと、戦闘は自動で進行する。プレイヤーは俯瞰視点で戦場を眺めつつ、自分のチビキャラたちをいかに勝利へ導くかの戦略構築に集中することになる。
人間たちは、レーザービームやバスターソードといった武器のほか、コスチュームを与えることでさまざまな職業に転身することが可能。呪術師や忍者、さらにはセーラー服を与えるとツインテールの美少女戦士に変身するなど、さまざまな特殊能力を得ることができる。職業ごとの能力やコンボを考慮しながら自分だけの部隊の編成を構築するのだ。邪悪な触手を呼び出すシャーマンの儀式をはじめ、ミニマムなピクセルアートでヌルヌルと動く滑らかアニメーションも見所のひとつ。
ダンジョンは周ごとに自動生成されるため、遊ぶたびに内容が異なるローグライク風味の作りとなっている。迷路を脱出すると一区切りだが、ゲームはそこで終わりではない。他のプレイヤーと部隊の強さを競う対人戦が待ち受けているのだ。他の部隊を蹴落とし、最後に生き残った人間だけが施設を司るAI「デスポット」の救済を受けることができるのだという。
Konfa Gamesはロシアに拠点をおくスタジオだ。前作としては本作と世界観を一にする『Despotism 3k』を2018年に発売している。こちらは、人類に逆襲を遂げたAI側となり、家畜化した人間たちの面倒を見るリソース管理シミュレーションとなっていた。わかりやすいルールとシビアな難易度が評判を呼び、Steamでは500件以上のレビューから「非常に好評」との反響を獲得している。またパロディ満載のブラックユーモアも特徴のひとつ。タイムマシンに乗った博士が車でやってきたり、AIの支配に反旗を翻す救世主が現れたり、サイボーグの身体をもつ美しき少佐に襲撃されたりと、洋の東西を問わず今昔のSFネタが練りこまれている。人類の奮闘を描く『Despot’s Game』は前作と真逆のコンセプトながら、マニアックな世界観とやめ時を失う中毒性に期待したいところだ。
『Despot’s Game』は現在、SteamにてPC向けにデモ版を配信中。製品版のリリースは2021年内となる見込みだ。