ネコx工場自動化x機械学習ゲーム『Learning Factory』2月18日Steam早期アクセス配信決定
ロシアのパブリッシャーのNivalは1月27日、『Learning Factory』のSteam早期アクセス配信を、2月18日に開始すると発表した。同作は、ネコ愛好家が機械学習を用いつつ、工場生産と製品販売の自動化を図るシミュレーションゲームだ。現時点では英語のみ対応予定。他言語対応に向けて有志翻訳者を募っている段階だ。
開発を担当するLuden.ioは、機械学習を用いてネコ語翻訳システムを開発する『while True: learn()』を手がけた、Nival内の開発チーム。前作『while True: learn()』は、ビジュアルプログラミングパズルを解きながら、機械学習および関連技術の仕組みを学べるという趣旨のゲームであった。新作『Learning Factory』ではさらに一歩進み、機械学習を用いたデータ分析をおこなう。工場運営の目的は、ネコを喜ばせる方法を見つけ出すこと。前作と同じくネコと機械学習という組み合わせを採用。両者は開発チームにとって、切っても切れない関係のようだ。
本作の舞台となるのは、人間とネコが支配しつつある火星。一緒に暮らしてはいるものの、いまだ人間側はネコが何を望んでいるのか把握できていない。そこで主人公は工場を建設し、ネコが喜びそうなものを生産。工場の生産ラインを自動化しつつ、機械学習を用いたデータ分析によって製品販売も自動化。ネコグッズの生産・販売およびネコ研究を通じて、ネコに対する理解を深めていく。
主人公は見下ろし視点でマップを移動し、工場設備をベルトコンベアーや電線などでつなぎつつ、生産ラインの自動化を図る。このあたりは『Factorio』や『Satisfactory』といった生産ラインの自動化をベースにした作品の系譜を継いでいる。生産するのは、ネコ用のおもちゃや毛糸玉など、すべてネコ用の製品。それらをネコストアに納品し、来店する客(ネコ)に販売することで収益をあげ、さらなる工場拡張を図る。お金に余裕ができたら研究者(ネコ)を雇い、工場運営に役立つアイテムを開発してもらう。
本作の独自要素は、ネコストアでの商品販売システムにある。客ネコは、求めている商品の販売価格が許容範囲内であれば、商品を購入する。どの値段までなら買ってもらえるのか見定めなければならない。そこで、機械学習の出番となる。収益を最大化するため、客ネコや売買歴のデータを学習・分析し、各ネコに合わせた販売価格を導き出すのだ。
そもそも、なぜネコを相手に商売をしているのか。その物語上の謎はゲームをプレイすることで明かされるとのこと。早期アクセス期間は1年以上を予定。早期アクセス開始時点では、2種類の機械学習モデル、4〜6時間のゲームプレイ、33項目からなる研究ツリー、固定マップ、5種類のネコなどが実装済み。正式リリース時にはニューラルネットワークベースの機械学習モデルを増やし、マップもプロシージャル生成に対応。20時間超のゲームプレイ、100項目以上の研究ツリーを計画している。
なお開発者ブログによると、前作『while True: learn()』を遊んだことをきっかけに、機械学習に興味を持ち、同技術のスペシャリストとして採用されたプレイヤーもいるという。『Learning Factory』もゲームとして楽しみつつ、機械学習に関する理解を深めるきっかけになってくれそうだ。また前作を学習目的に使用したいという要望も多いことから、『Learning Factory』は各々が用途にあわせてゲームを活用できるよう、Modフレンドリーな作品にするとのことだ。
『Learning Factory』は2月18日にSteam早期アクセス配信を開始予定。2月4日まではストアページよりアルファ版をダウンロード・プレイ可能だ。