『レインボーシックス シージ』Y5S4.3 デザイナーノート公開。ZOFIAの起き上がり削除や、KALIの強化を含む、バランス調整ひとまとめ

『レインボーシックス シージ』Y5S4.3 デザイナーノート公開。ZOFIAの起き上がり削除や、KALIの強化など、『レインボーシックス シージ』の4.3パッチに含まれるバランス調整ひとまとめ。

Ubisoftは1月25日、『レインボーシックス シージ』のY5S4.3 デザイナーノートを公開した。そろそろイヤー5の終わりも見えてきた今回のパッチでは、いくつかのオペレーターとガジェットの調整が行われる。本稿では、プレイに密接に関わってくる部分をピックアップし、解説していく。2月に行われる『レインボーシックス シージ』最大の世界大会、「Six Invitational」を前に、どのような環境変化が起こるのか、確認しておこう。

オペレーターのバランス調整

ASH

・ブリーチング弾の爆発範囲を3.5mから2mへ縮小

BUCK

・スケルトンキー(ガジェットのショットガン)の弾数を26から30+1へ増量
・サブガジェットのクレイモアをハードブリーチングチャージへ変更

今回の修正により、更に広い範囲への突き上げが可能となる。今回のパッチではASHとZOFIAの突き上げ手段が弱体化されたため、グレネードが奪われる前の存在感を取り戻すかもしれない。


ECHO

・妖怪ドローンのジャンプのクールダウンを3秒から2秒に短縮
・妖怪ドローンが天井への張り付きに失敗した際のアニメーションを2秒から0.5秒へ短縮
・ソニックバーストのクールダウンを20秒から16秒へ短縮

妖怪ドローンが視認できるようになってから日が浅いが、今回の修正によってアグレッシブな動きが可能になる。


ELA

・コンカッションへの耐性を削除
・負傷中のコンカッション発動を削除

負傷中のコンカッションのような、ゲーム内では明確に説明されていない、キャラクターの「隠された」メカニクスを削除し、新規プレイヤーがゲームに入り込みやすくするものと開発陣は説明している。


KALI

・CSRX 300の基本ダメージを122に設定
・ダメージは25mまでは100%、その先は35mまで80%(97.6)へ直線的に低下する

KALIの存在感の低さを武器の性能不足とし、その威力を大きく上げ、以下の通り明確化した。

・胴体1発で、スピード3のオペレーターを倒す
・胴体1発で、スピード2のオペレーターを負傷させる
・胴体1発で、スピード1のオペレーターに通常のダメージを与える

手足へのダメージはこれまで通りとなる。また、ROOKのアーマーパックのダメージ軽減も適用される。


LESION

・T-5から1.5倍サイトを削除

LESIONは、アタッカーの進行を遅らせ、強力なマップコントロールが可能なガジェットから強力な武器まで、スコープを考慮せずとも非常に多くの有用性を持つと説明されている。


LION

・ハードブリーチングチャージをクレイモアに変更

BUCKと交換でクレイモアが与えられた。EE-ONE-Dはシチュエーションコントロールに長けているので、合理的な組み合わせと言える。


MELUSI

・MP5からアングルグリップを削除

遊撃として他のオペレーターの入り込む余地を作るための調整だ。また、ガジェットのバンシーソニックディフェンスにも調整を入れる予定とのこと。これには多くのテストが必要で、今回は即効性が高い処置として、アングルグリップが奪われる。


MIRA

・Vector.45 ACPから1.5倍サイトを削除


ZOFIA

・コンカッションへの耐性を削除
・「ダイハード」(負傷状態から自ら起き上がる力)の削除
・インパクトグレネードの爆発範囲を3mから2mへ縮小

アタッカーの中でも強力な存在感を発揮しているZOFIAだが、ASHのブリーチング弾同様、突き上げ要員としても優秀だったインパクトグレネードを弱体化。そして「ダイハード」も、遂に削除されることになった。先日のEUリーグファイナル、Rogue vs MnM Gamingの試合の中で、この能力のおかげでMnM Gamingがラウンドを獲得する一幕から、ダイハードを削除すべきではないかという論争が勃発したが、「隠された」メカニクスとして削除されることとなった。

*削除を主張していたeスポーツコメンテーターのINTERRO氏もこの笑顔


その他の調整

バリスティックシールド

・シールドブレイク時のカメラペナルティを削除

これは盾に対し近接攻撃をされた際、カメラ感度が著しく低下するペナルティの撤廃を意味する。盾オペレーター使用時のストレスが軽減される。


ハードブリーチングチャージ

・設置時間を3秒から2秒に短縮
・展開時間を6秒から5秒に短縮

設置に大きな隙があったハードブリーチングチャージ。防衛側が対処できる時間を短くすることで有用性を高めることになる。


リコイル(銃の反動)

・コントローラー使用時、一部の武器のリコイルを改善
ARX(アサルトライフル・IANA、NOMAD)
C8(アサルトライフル・BUCK)
M1014(ショットガン・CASTLE、PULSE)
TCSG12(ショットガン・KAID、GOYO)

ここではコントローラーでのプレイについて触れられている。引き続きコントローラーでの操作感向上に向けてテストが重ねられる予定だ。


落とし戸の補強

屋上に設置された落とし戸(所謂“ノーリス”)を、あらかじめ補強された状態にしておくことを検討していることがアナウンスされていたが、この考えを捨てる発表がなされた。テストサーバーの人口不足による評価の困難さ、マップによってオペレーターピックが強制されてしまうこと、コミュニティのほとんどが否定的な意見を持っていたことの3つを要因として挙げている。

落とし戸のあるマップはカフェ・ドストエフスキー、テーマパーク、クラブハウスなどが思いつくが、どれも割っておくだけでプレッシャーをかけることができ、アタッカー側にとって大きなファクターである。逆にそこを駆け引きのポイントとして、新たなゲーム性を産み出そうとするも、実装には至らなかった。

以上がY5S4.3のデザイナーノートの内容である。なお現在ゲーム内では、期間限定のイベントモード「Road to Six Invitational」が開催されている。2月9日から21日まで開催される世界大会「Six Invitational」を記念した期間限定イベントだ。1月21日から2月22日の毎週木曜から金曜の期間で開催される模様。また、イベントに合わせてバトルパスも販売中だ。バトルパス売上金の一部は「Six Invitational」の大会賞金へ加算される。


このモードでは、イベント限定のオリジナルマップ「スタジアム」が、ランク/アンランクモードと同様のルールで遊べる。今回はレギュラーマップの「海岸線」「国境」が組み合わさったようなものになっている。マップ地下にはファン必見のイースターエッグが設置されているので、是非その目で確認してほしい。また、このモードでは解放状況に関わらずすべてのオペレーターが使用可能。解放するか迷っていたオペレーターを気軽に試すことのできる良い機会だ。

また、このイベントの題材となっているオフラインの競技大会「Six Invitational」も注目だ。今年は日本チーム「CYCLOPS athlete gaming」も出場する。日本からの出場は2019年の野良連合以来の悲願だ。レインボーシックス シージ ESPORTSのYouTubeチャンネルを登録して、日本チームの勇姿を是非見届けてほしい。

Sakutaro Okano
Sakutaro Okano

フッ軽ゲームライター。生きている実感を得るため、FPSを中心にド派手なハリウッド的アクションゲームを貪って生きている。

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