高評価歴史ストラテジー『Imperiums: Greek Wars』Steamにて日本語正式対応。有志がやりきる


インディースタジオKube Gamesは1月21日、Steamなどで配信中の『Imperiums: Greek Wars』に、日本語字幕/UIを追加したことを発表した。すでにゲーム内に組み込まれており、日本語にてゲームをプレイできる。有志翻訳を正式にゲーム内に組み込んだかたちだ。

『Imperiums: Greek Wars』は、2020年7月に発売された歴史ストラテジーゲームだ。探検(eXplore)、拡張(eXpand)、開発(eXploit)、殲滅(eXterminate)にて構成される、いわゆる4Xゲームに分類される。本作では紀元前359年、マケドニアのフィリップ2世の時代の古代ギリシアを舞台に、所属する勢力を選び執政を進めていく。国としては、スパルタやアテナイ、マケドニアなど、30以上の勢力を選ぶことが可能。前作『Aggressors: Ancient Rome』の魅力を継承させつつ、発展させたゲームになっているそうだ。


本作はレビュー数こそ94と少ないながら、Steamレビューステータスは「非常に好評」。国内での評判もよく、ストラテジーゲームに精通するユーザー雅Miyabi氏はSteamレビューにて本作を「端的に言えば、Civとパラドゲーの中間に位置する戦争メインのゲームです。内政、外交、戦術戦闘の主要3システムは独自性があり、とても良くできています。」と評している

そんな同作については、国内ユーザーのvol氏がリリース後より翻訳を進めており、本編に加えてDLC「Imperiums: Troy」のローカライズ作業をしていることを自身のTwitterで明かしてきた。7月には第一版を公開し、その後も作業を続け10月29日には7万ワードを訳したと報告。2021年1月時点で、さらに多くの訳をしている可能性もあるだろう。7万ワードというと、個人が有志として訳するにはなかなかのワード数。歴史的用語も多く難易度が高い英語テキストを、vol氏が見事に翻訳したわけだ。

https://twitter.com/vol/status/1321727470475776001


Kube Gamesもvol氏については深く感謝しているようで、「このプロジェクトがどれほど大きなものであったか、そして完成までにどれほど献身的な努力が必要であったか、私たちはよく知っていますので、その努力とゲームに対する情熱に敬意と感謝を表します。」とコメントしている。Steamフォーラムでは、日本語についてのフィードバックも受け付けているそうだ。いずれにせよ、コミュニティおよびvol氏の尽力によって、評価の高いストラテジーゲームを日本語で遊ぶことができるようになった。この手のジャンルは英語だとプレイが難しくなりがちなので喜ぶ人も多いだろう。

vol氏は日本語翻訳をしただけでなく、日本語ガイドを公開中。有志の貢献に感謝しつつ、ゲームを遊ぶ際にはそちらを参考にしてみるとよさそうだ。コミュニティ内ではほかの日本人プレイヤーたちの解説もあがっているので、そちらを参考にするのもありだろう。『Imperiums: Greek Wars』は、Steamにて2990円で販売中だ。