ポータブル・ゲーミングPC「GPD WIN 3」クラウドファンディングキャンペーン開始。2モデル展開で、価格は約8万3000円から

Shenzhen GPD Technologyは1月15日、「GPD WIN 3」の開発費を募るクラウドファンディングキャンペーンをIndiegogoにて開始した。2モデル展開で、価格は約8万3000円から。

Shenzhen GPD Technology(以下、GPD社)は1月15日、ポータブル・ゲーミングPC「GPD WIN 3」の開発費を募るクラウドファンディングキャンペーンをIndiegogoにて開始した。

GPD社はUMPC(超小型ノートPC)を多数手がけており、ゲーム用途に特化したモデルをGPD WINシリーズとして展開中。従来のモデルはいずれもクラムシェル型だったが、GPD WIN 3ではユーザーからの要望を受けて初めてストレート型を採用している。


GPD WIN 3は、ディスプレイの左右にコントローラーを配置した、Nintendo Switch風のスタイルが特徴だ。タッチ操作対応の5.5インチIPS液晶ディスプレイを搭載し、サイズは198x92x27mmで、重量は560g。厚みと重さ以外は、Nintendo Switch Liteとほぼ同じサイズ感である。コントローラー部は一般的な入力系統をひととおり備えており、Xboxキーも用意。L2/R2にはアナログ入力が可能なトリガーを採用し、振動機能も内蔵しているとのこと。また背面のグリップ部には、任意にアサイン可能なボタンが2個配置されている。

デザイン面では、ソニーがかつて販売していたVAIO type Uから影響を受けており、ディスプレイを上にスライドさせるとキーボードが現れる。このキーボードはタッチ式だそうで、本格的なタイピングには向かなさそうだが、ユーザー名入力などゲームでの使用には十分だろう。ABXYボタンの下には、Windows Hello対応の指紋認証リーダーもある。なお、マウス操作はアナログスティックとボタンにて可能だ。

別売りで専用のドックも用意されており、これを使うことでHDMI出力やGPD WIN 3本体の充電が可能。また、USB 3.2 Gen2のType-A端子を3つと、Type-C端子を1つのほか、LAN端子も搭載し拡張性を高めることができる。


今回のクラウドファンディングでは、Advanced Version・Standard Version・IGG Limited Versionの3モデルが用意された。IGG Limited Versionは、シルバーの筐体を採用した限定モデルで、スペックはAdvanced Versionと同じ。通常のAdvanced VersionとStandard Versionは、いずれもブラックカラーとなる。

Advanced VersionとStandard Versionの違いは搭載SoCにある。Advanced VersionはIntel Core i7-1165G7を、Standard VersionはIntel Core i5-1135G7を搭載しており、CPU性能に違いがあるほか、内蔵GPUであるIntel Iris Xe Graphicsの実行ユニット数も異なる。その分、後述する価格に差があるため、求める性能や予算で選ぶと良いだろう。GPD WIN 3の主な仕様は以下のとおりだ。

OS:Windows 10 Home 64bit
CPU:Intel Core i7-1165G7/Intel Core i5-1135G7
GPU:Intel Iris Xe Graphics
メモリ:16GB
ストレージ:1TB SSD
無線:Wi-Fi 6・Bluetooth 5.0
ディスプレイ:5.5インチ H-IPS液晶 1280×720
外形寸法:198x92x27mm
重量:560g

キャンペーンページでは、実際にゲームを動作させた際のAdvanced/Standard両バージョンでの平均フレームレートも紹介されている。たとえば、『DEATH STRANDING』は73/63fps、『DOOM Eternal』は73/64fps、『Microsoft Flight Simulator』は49/42fps、『Apex Legends』は91/77fps、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』は70/60fps、『Red Dead Redemption 2』は58/47fpsなど。タイトルにもよるが、グラフィック設定が高めでもスムーズに動くケースもある模様。実際のテストの様子は、GPD社のYouTubeチャンネルをチェックしてほしい。 

GPD WIN 3のIndiegogoでのクラウドファンディングは3月6日まで実施。初期目標金額は開始数分で突破しており、IGG Limited Versionは899ドル(約9万3000円)、Advanced Versionも同じ899ドル(約9万3000円)、そしてStandard Versionは799ドル(約8万3000円)の出資で入手可能だ。発送予定時期は今年5月。専用ドックとのセットプランも用意されているため、詳細はキャンペーンページをチェックしてほしい。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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