都市建設シム『Farthest Frontier』発表。人気ハクスラRPG開発元手がける、未開の原野を切り開き侵略者や疫病と戦う硬派ストラテジー
インディースタジオのCrate Entertainmentは1月12日、都市建設シミュレーション『Farthest Frontier』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2021年中の早期アクセス配信を予定している。アクションRPG『Grim Dawn』で名を馳せたスタジオが、新たなジャンルに挑戦するようだ。本作は、未踏の原野を開発し人々を導くシミュレーションゲーム。さまざまな素材の収穫・食料の探索・作物の栽培を通じて、消耗品や装備品を産み出そう。
はじめこそ手付かずの大地が広がるばかりだが、プレイヤーが生産活動を経て建物を建設することで徐々に街並みが形成される。建築可能な建物は50種類だ。家や街の中心部は、都市が繁栄するにつれ段階を経て進化していくという。また生産用の建物をアップグレードすれば、より効率的に高度なアイテムを生み出すことが可能だ。そして本作の売りのひとつが、精細に作りこまれた農業システム。それぞれ発育時期の異なる作物を栽培することで、常に農産物を育てられるサイクルを作り出そう。土の状態を維持することで、熱や寒気によるダメージを避け、疫病を未然に防ぐことができる。土地を耕し、時間をかけて理想的な土づくりを目指すのだ。なお大自然で野菜づくりをするにあたっては、鹿除けの柵や保管庫の熊対策を忘れずに。
何もない原野にぽつりと豊かな都市があれば当然、侵略者の格好の標的となる。来たるべき攻撃に備えて、防衛用の設備を造っておくのも重要な投資のひとつだ。小さな集落のうちは木でできた簡素な柵で事足りるものの、街が大きくなれば石造りの堅牢な壁も必要となるだろう。塔や兵舎も設置すれば自衛力はさらに高まる。もちろんハード面だけでなく、その身で戦う兵士を雇うことも重要だ。よりよい装備品を支給し、万全のディフェンスを固めよう。
住民を危険に晒すものは外部からの侵略者だけではない。数多くの疫病も対処すべき課題のひとつだ。市民の健康を守るには、まず清潔な水を確保して赤痢やコレラを予防すること。壊血病を防ぐために野菜を育てるのも有効な手段だ。人々に正しく衣服や靴を着用させることで、破傷風・狂犬病を防ぐこともできる。廃棄物をしっかり処理し、食料を適切な方法で保管することで、ペストの発生を妨げよう。このほか地下水の枯渇を防ぐために森林を保護したり、薬用植物や飼料を育てるための土地を確保したり、さまざまな面で大地と向き合いながら都市を建設する必要がある。
Crate Entertainmentは十数名のベテラン開発者からなる少数精鋭のスタジオ。もっともその名を広く知らしめたのが、2016年に正式リリースされたアクションRPG『Grim Dawn』だ。同作は、手堅いハックアンドスラッシュ要素が人気を博したダークファンタジーだ。Steam/Humble Store/GOG.comで合算した売上本数は100万本を遂げ、長く愛されるヒット作となった。Steamのレビュー件数は5万におよぶ。『Grim Dawn』のルーツはメンバーがかつて手がけた『Titan Quest』にある一方、まったく畑違いの都市建設シム『Farthest Frontier』は新たな挑戦といえる。待望の新作となる硬派なストラテジーゲームに期待を寄せたいところだ。
『Farthest Frontier』は2021年に、PC(Steam)向けに早期アクセス配信開始を予定している。