ブラジル代表選手で、フランスのパリ・サンジェルマンに所属するネイマール選手が、スーパープレイを見せたようだ。といっても同氏は現在、12月13日の試合で足首を負傷し離脱中の身。ネイマール選手が活躍を示したのは、『Counter-Strike: Global Offensive』(以下、CS:GO)における試合での出来事だった。
ネイマール選手といえば世界的スタープレイヤーでありながら、同時にかなりのコアゲーマーであることも有名だ。『CS:GO』のほか『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』や『Call of Duty: Black Ops 4』もたしなんでおり、2018年ワールドカップの年にはバロンドールの授与式を欠席。その理由が「ゲームに興じていたため」だったとして話題を呼んだ(関連記事)。実はゲーム好きならある程度理解できる事情があったものの、当時サッカーファンにとってはかなり衝撃的だった出来事。しかし今回の一幕は、ゲーマーにとっても度肝を抜かれる名シーンだった。
ネイマール選手は12月22日、スポンサーであるPokerstarsの提供のもとTwitchにて配信試合を実施。仏eスポーツチームTeam Vitalityに所属するトッププレイヤーGotaga氏と対戦し、5対5のチーム戦に臨んだ。ネイマール氏の陣営には、ブラジルのeスポーツチームFURIAよりarT氏・HEN1氏・yuurih氏、およびPokerstarsよりAndré Akkari氏が参戦。一方、Gotaga氏率いる陣営にはTeam VitalityよりZywOo氏・apEX氏・shox氏、そしてストリーマーのDoigby氏という顔ぶれが揃った。
話題となった神業が見られるのは試合序盤、最初のマップInfernoでのことだ。ハンドガンを手に索敵を進めていたネイマール選手は、建物2階のベランダにて外に出ていた敵1名と鉢合わせた。互いに素早く射撃で応酬したのち、相手は身を翻して地上へと退く。これを逃さないネイマール選手は、高所をキープしたままヘッドショットで標的を沈めた。そのまま自身もそとへ飛び降りると、向かいの通りに顔を出した敵の頭をまたしても一瞬で撃ち抜く。
しかしこの時点で、ネイマール選手の味方プレイヤーは全員ダウン。対して敵は2名生存と数的不利な状態に。背後に現れた相手と撃ち合うも、仕留めきれないうちに相手側の加勢が駆けつけてしまう。1対2の状況に追いやられたネイマール選手だったが、冷静にひとりの体力を削り切る。その間に視界を外れていた敵の姿も逃さず、背後に回ろうとしていた相手へ即座に反撃。ものの数秒の一騎討ちを制したのは、射撃スピードで上回っていたネイマール選手だった。この間、わずか40秒程度。ネイマール氏は武器を持ち替えず、すべてGlock-18にて敵を沈めている。鮮やかに3人を倒し、ゲーム内でもハットトリックを決めたというわけだ。
一連の華麗なプレイは切り抜き動画としてSNS等で拡散され、一躍話題に。『CS:GO』公式Twitterアカウントが直接ネイマール選手へリプライを送るなど、大きな注目を集めている。ちなみに結局、試合としては0-2でフランス陣営の勝利とあいなった。この間、ZywOo氏にナイフで殺害されたネイマール選手がチャット欄でサッカー勝負を申し込むという微笑ましい場面も。その後、ネイマール選手は同じくナイフでZywOo氏を刺し返しリベンジを果たしている。
ネイマール選手のTwitch配信は人気が高く、10月にもっとも成長率の高かったストリーマーとしてTwitchMetricsにて1位を獲得。当時『Among Us』配信にて一躍注目を集めた米国議員Alexandria Ocasio-Cortez氏と並んで、非専業配信者として異例のトップを勝ち取った。一方、11月にはTwitchよりアカウントBANを受けたことがニュースに。おそらく10月の配信にてチームメイトより着信があり、誤ってエバートン所属でブラジル代表の同僚リシャルリソン選手の電話番号を晒してしまったことが原因ではないかと推測されている(Dexerto)。一時的にアカウント停止を受けていたネイマール選手だが、現在ではふたたびチャンネルを視聴することが可能。ネイマール選手のスーパープレイは、こちらより11分15秒ごろからチェックできる。