PS5『Demon’s Souls』バージョン1.004にて「運爆上げ」「要石誤転送」「レベル下げ行為」などがまとめて修正される


ソニー・インタラクティブエンタテインメント/Bluepoint Gamesは12月14日、PS5『Demon’s Souls』のアップデート1.004を配信した。サイズは7.75GBと、これまでに配信されたアップデートを上回る最大規模のものとなっている。しかしながら公式パッチノートが存在しないことから、何が変更されたのか把握しづらい状態であった。そこでredditユーザーのLeeShawBrown氏は、ユーザーから報告があがっている変更点をひとつのスレッドにまとめて投稿している

あくまでもユーザー報告ベースのリストであり、変更点を網羅する内容ではない。だが有名グリッチの修正など、コミュニティが注目している部分の変更については、目安になるだろう。有名どころでいうと、PS5リメイク版の新アイテム「金貨」に関連したグリッチが修正された。同アイテムの通常効果は、一時的に運を上げるというもの。この金貨をレベル上げ時に用い、運のパラメータを数万という本来ありえない数値にまで上げる「運の爆上げ」グリッチが発見されていた。運のパラメータによって攻撃力が上がるブルーブラッドソードを装備することで、あらゆる敵を瞬殺できてしまう、強烈なグリッチであった。


11月には、この運の爆上げグリッチと、別途発見されていた要石誤転送グリッチを併用したユーザーによって、クリア時間11分45秒という驚異的なタイムが叩き出されている(関連記事)。今回のアップデートでは、運爆上げグリッチだけでなく要石誤転送グリッチも修正されたと伝えられており、ゲームバランスやゲーム進行順の崩壊を招くグリッチがまとめて修正された印象を受ける。ちなみに同記録を出したDistortion2氏は、「グリッチなし」「誤転送なし」といった、さまざまな条件下でのスピードランにて世界記録を出している。

続いて、PS5のアクティビティ機能を使ってファストトラベル(転送)すると、記載されている転送先と異なる場所に移動するという問題も修正された。PS5のコントロールセンター画面にはアクティビティなる機能があり、ゲーム内の特定コンテンツの進捗状況や、対象コンテンツをクリアするまでに要する推定時間などを示してくれる。アクティビティ機能の活用方法はタイトルによって異なり、『Demon’s Souls』の場合は転送機能として使われている(別のエリアに移動すると、「楔の縛環」を使ったときのように、手持ちのソウルを失う)。この機能が正しく動いていなかった問題が直された。


指輪関連の不具合修正としては、魔法天性の指輪を装備した状態で魔法を覚え、それから指輪を外すと魔法の記憶数がひとつ無償で増える現象が修正された。また、長寿の指輪の付け外しをすばやくおこなうと、体力を急速に回復できてしまう問題も直った。装備関連でいうと、体型タイプを途中で変更することで、両タイプの専用装備を使用できてしまう問題も修正。ゲームに新たに追加された要素としては、アイテム使用時に流れるDualSenseのサウンドエフェクトが増えたと報告されている。

ネットワーク周りの対応としては、まず「侵入制限」のオン・オフ項目が取り払われた。闇霊が侵入先を制限するという用途があったが、現在ネットワーク関連の設定項目は「パスワード機能」「起動モード設定(オンラインかオフライン」「サーバー選択」の3つに絞られている。またサーバー選択画面にて正しいレイテンシー(遅延時間)が表示されないという問題も修正された。

侵入に関していうと、黄衣の翁戦に侵入側として参加する際、毎回カットシーンを見る必要がなくなったと報告されている。またマルチプレイを使った「レベル下げ」行為も不可になった。協力プレイ時の変更としては、協力終了時、すぐに元の世界に戻るのではなく、ジェスチャーを使って祝えるような時間の猶予が設けられた。アップデート1.004により、運の爆上げ、誤転送、レベル下げ行為と、コミュニティ内では有名どころの現象が直されていったリメイク版『Demon’s Souls』。PS5用タイトルとして販売中だ。