『Medal of Honor: Above and Beyond』を遊ぶには340GBの空きが必要。Respawnが贈るWWIIシューター、推奨スペックも超ハイクラス

 

Oculus Studiosは12月5日、Oculus Rift向けのVRタイトル『Medal of Honor: Above and Beyond』の推奨環境(recommended spec)を公開した。プロデューサーのMike Doran氏が海外掲示板Redditにて明かしている。
 

 
『Medal of Honor: Above and Beyond』は、老舗FPS『Medal of Honor』シリーズの最新作だ。12月12日のリリースを予定しており、日本語字幕とインターフェースに対応。開発は『Apex Legends』『タイタンフォール』で知られるRespawn Entertainmentが手がけた。プレイヤーは第二次世界大戦を舞台に、戦略諜報局(OSS)の工作員として戦火が激しさを増すヨーロッパへ出陣する。シングルプレイヤーキャンペーンでは、フランスのレジスタンスに協力したり、ノルマンディー上陸作戦に参加したりと戦史に沿ったミッションが展開。マルチプレイヤーモードでは単独でのバトルやチーム戦が繰り広げられる。さらに本作のためだけに製作されたショートフィルムも収録される。第二次世界大戦の生存者や退役軍人の体験談を通じ、歴史への理解を深めることもできるのだ。

Doran氏が伝えた推奨環境は下記のとおり。
 

CPU: Intel i7 9700K (もしくは同等のAMD)
RAM: 16GB DDR4
グラフィックカード: NVIDIA RTX 2080

※ 本作はGPUよりCPUに依存しているため、必ずしも NVIDIA RTX 2080を用意する必要はないともジョークまじりにコメントされている。

 
参考までに、同じくVR専用FPSタイトルであるValveの『Half-Life: Alyx』の必要環境はCPUがCore i5-7500/Ryzen 5 1600、メモリーが12GB RAM、グラフィックスがGTX 1060/RX 580 – 6GB VRAMとなっている。同作も相当な環境を要するタイトルとして名高いが、『Medal of Honor: Above and Beyond』はさらに上回る記録的なハイスペック推奨作品となるようだ。

海外メディアPolygonによると、レビュワーガイドには、これらのスペックに加えてゲームのダウンロード・解凍・インストールには340GBもの容量が必要となると記載されているようだ。開発元がPolygonに伝えたところでは、最初のインストールさえ済ませれば以降のアップデートで同等の容量を維持する必要はないとのこと。それでも170GBの容量は要する。これまでのVRタイトルで大容量といえば2019年の『Asgard’s Wrath』が約133GBを誇ったが、『Medal of Honor: Above and Beyond』は同作を軽く上回る見込みだ。
 

 
大作のデータ巨大化は近年とみに著しい。『Call of Duty』シリーズでは200GB以上のデータを要することも珍しくなく、反発を受け『Call of Duty: Modern Warfare』は「ゲームモードごとの個別インストール」機能を実装。ダイエットに成功したかに思われた。ただし最新作『Call of Duty: Black Ops Cold War』PC版では、全モードを遊ぶには175GB・最高条件での容量は250GBにおよぶなど、変わらずユーザーを圧迫し続けている(関連記事)。またEpic Gameの『フォートナイト』も容量肥大化に対する批判を受け、ファイルサイズ削減に取り組み(関連記事)。配布パッチにて最適化をおこない、60GBを節約するなど生存をかけたスリム化に苦心している。こうした流れの中、『Medal of Honor: Above and Beyond』の挑戦的ともいえる要求スペックは、果たしてどこまでユーザーに受け入れられるのだろうか。
 

 
『Medal of Honor: Above and Beyond』は12月12日に発売予定だ。