『バットマン:アーカム・ナイト』無料アップデートでスキン2種類が開放。「5年前の作品」に手を加えた有力な理由とは
Rocksteady Studiosは12月4日、『バットマン:アーカム・ナイト』における無料アップデートを実施。いずれのプラットフォームの全ユーザーが、限定スキン2種類を利用できるようになった。
『バットマン:アーカム・ナイト』は2015年に発売されたアクション・アドベンチャーゲームだ。アーカム・シリーズ三部作の最終章としてリリースされ、バットマンを亡き者にしようとするスケアクロウやペンギン、そしてオリジナルキャラクター「アーカム・ナイト」との死闘が描かれる。シリーズおなじみのグラップリングによる移動や新登場のバットモービルにより、オープンワールドを駆け巡る楽しさを確立。ネオン彩る摩天楼の未来都市を舞台に、ゲーム独自のバットマン像を描ききった。
今回開放されたスキンのうち、ひとつは「Anime Batman」。その出典はというと、日本のアニメーションスタジオによるバットマン作品だ。2008年のOVA短編集「バットマン:ゴッサムナイト」に収録された、プロダクション I.G制作「フィールドテスト」におけるバットマンの姿がスキンのモチーフ。黒を基調に、ベーシックながらモダンな印象を与えるデザインとなっている。
対照的に、もう一方の「Zur-En-Arrh」は赤や黄色といったビビッドな色使いがユニークなスキンだ。その大元の出典は1958年のコミック版#113にまでさかのぼる。Zur-En-Arrhと呼ばれる他の惑星に召喚されたバットマンが出会った、もうひとりのバットマンがまとっていた衣装が再現されている。2000年代にはリファインされ、ブルース・ウェインのもうひとつの人格という設定で再誕した。
Rocksteady Studiosからはホリデーギフトとの名目で配信されたアップデートだが、5年も前の作品に突然コンテンツの追加があったことには疑問が浮かぶことだろう。今回開放されたスキンは、実はすでにゲーム中に存在していたコンテンツだ。しかしそのアンロックには特殊な手順が必要だった。WB Gamesが運営していた「WBplay」にアカウント登録し、バットマンのフォーラムで書き込むことで スキンを利用可能となっていたのだ。海外掲示板Redditでは当時を振り返り、Discordが普及していなかった時代のフォーラムを懐かしむ声が出ている(スキンを求めるユーザーの氾濫で少々荒れていたとの談も)。現在、すでにWBplayは存在しない。実質入手不可能な状態となっていたため、この機に無料でアクセス可能にしたのだろうとの推測がコミュニティでは交わされている。
スキン2種類が利用可能となるアップデートは無料にて配信中だ。なお Rocksteady Studios は現在、新作オープンワールドゲーム『Suicide Squad: Kill the Justice League』を開発している(関連記事)。ハーレイ・クインら悪役の活躍が描かれる作品で、PC/PS5/Xbox Series X向けに2022年発売予定だ。