『PUBG』開発チームがPUBG Studioとして活動開始。組織再編により開発事業に集中、パブリッシング事業は親会社が受け持つ
持株会社であるKRAFTONは12月1日、同社傘下のゲームスタジオPUBG Corporationの吸収合併を完了したと発表。PUBG CorporationのパブリッシングおよびサポートチームがKRAFTONへと移り、開発チームはPUBG Studioという新名義で、『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』(以下、PUBG)を筆頭としたゲームの開発事業に特化していく。子会社として活動するゲームスタジオの事業領域を絞った形となる。
また同じくKRAFTON傘下のモバイルゲーム開発スタジオPNIXとDelusion Studioが合併し、RisingWingsを新設。引き続きモバイルゲームの開発事業に力を入れていく。PNIXは『Archery King』『Bowling King』といったモバイル用のカジュアルゲームを制作。前者は8000万ダウンロード、後者は9100万ダウンロードを達成している。Delusion Studioはモバイル用のRTS『Castle Burn』を開発した実績を持つ。
今回の組織再編により、KRAFTON傘下のスタジオはPUBG Studio、RisingWings、Bluehole、Striking Distanceの4社に。それぞれが独立したスタジオとして創作ビジョンを追求していく。PUBG Studioは『PUBG』『PUBG Mobile』のグローバルサポートを継続しつつ、『PUBG』IPをeスポーツやエンターテインメント事業など、多分野にて活かしていく方法を模索。Striking Distanceは2019年に新設された米国スタジオで、『PUBG』と世界観を共有する、ナラティブ性のある新規タイトルを開発中である。Sledgehammer Gamesの共同設立者Glen Schofield氏がCEOを務めている。
Blueholeは『TERA』や新作『ELYON』を筆頭としたMMORPGの開発・運営を継続していく。なおBlueholeはKRAFTONの社内スタジオであったが、今年9月に子会社化している(GamesIndustry.biz)。少々ややこしいが、Blueholeはもともと2007年に設立した企業の名を指していた。その後、複数のスタジオを買収していき、2018年にはそれらスタジオの持株会社としてKRAFTONを設立。以降はKRAFTONの社内スタジオとしてBlueholeの名前が残っていた。先述したように今年9月以降は子会社としてBlueholeの名が使われている。
傘下スタジオの事業領域をゲーム開発に特化し、さらなる飛躍を目指すKRAFTON。なおPUBG Corporationの吸収合併にともない、『PUBG』ユーザーの個人情報は12月2日付けで存続会社KRAFTONへと譲渡されている(PUBG公式サイト)。