「PS Plusコレクション入りPS4」がPS5により錬金され、高値で取引される。が、すでにBAN処分の報告も


PlayStation 5の新機能を使った“抜け穴”が、一部のユーザーに悪用され始めているようだ。数々の次世代システムを搭載したPS5だが、中でも目玉のひとつは「PS Plusコレクション」だろう。こちらの特典は、既存のPlayStation Plus加入者向けのサービスだ。PS5を所有しているPS Plus加入者は、『BIOHAZARD 7 resident evil』『Bloodborne』など、選りすぐりのPlayStation 4タイトルをPS5でダウンロード・プレイすることが可能。PS4タイトルをPS5で遊ぶことでロードのスピードが向上するほか、フレームレートの向上など次世代機のさまざまな恩恵を得ることができる。

次世代機限定サービスのPS Plusコレクション。しかし、実は本システムを使ったちょっとした裏技が存在する。というのも、PS5でPS Plus コレクションを経由して入手したソフトは、PS4でもダウンロードすることが可能なのだ。PS5にてPlayStation Store内の「PS Plus コレクション」にアクセスし、ラインナップから好きなタイトルを選んで購入手続き(無料)を完了させる。そののち、PS4を起動して同アカウントにアクセス。ライブラリ内の「購入したコンテンツ」を確認すると、PS5側でアンロックしたタイトルが追加されているはずだ。あとは、PS4側でゲームをダウンロードすれば、PS5から入手した作品をPS4で遊ぶことができるというわけだ。
 

 
とはいえ、PS5所有者がわざわざPS4でゲームを遊ぶメリットはないように見える。しかし、そのPS4を他人に譲渡できるとしたらどうだろうか。一部のユーザーは上記のテクニックを使い、ある商売を始めているのだ。PS5ユーザーは、先述の手順でPS4にPS Plus コレクションのラインナップをダウンロードしておく。ダウンロードしたソフトは必ずしもアカウントに紐づかないため、一旦ログアウトしてもソフトはPS4に残り続ける。すなわちPS Plus コレクションのラインナップが入った、真っ新な状態のPS4が手に入るわけだ。この「PS Plus コレクション入りPS4」が、ネット上にて取引されているのだという。海外メディアVGCは、オークションサイトeBayなどで同様の手口の出品が多数確認できることを伝えている。

ただし、一連の出品行為をおこなったユーザーは、すでに処分を受けているとの報道もある。PS Plusコレクションのタイトルを売却したと見られるPS5ユーザー、およびそれらを購入したPS4ユーザーのいずれに対してもBAN処分が下されたとの報告が複数上がっているという。PS4ユーザー側のBAN期間は2か月間におよぶ一方、PS5側はコンソール自体が無期限のBAN処分を受けるケースも伝えられているとのこと。
 

 
これらの処置については、複数アカウントが集中的にアクセスしたコンソールが自動的にアクセス制限を受けているのではないかとの説がある。したがって、ソニー・インタラクティブエンタテインメントがPS Plus コレクションのシェア行為を直接取り締まっているかどうかは今のところ不透明だ。とはいえ上述の取引を利用することはPS4ユーザー/PS5ユーザーともリスクを背負う可能性が高い。フォーマルなゲームの遊び方ではないので、控えたほうがよさそうだ。