宇宙人狼『Among Us』日本語化対応へ。ちっちゃなクルーの絆と殺戮の愛憎劇は無料にてモバイル版配信中
インディースタジオのInnerslothは11月20日、オンライン人狼ゲーム『Among Us』の対応言語に日本語を追加することを発表した。他13言語への対応と同様に告知されている。
『Among Us』は、PC(Steam)/iOS/Android向けに配信中のマルチプレイゲームだ。プレイヤーたちは宇宙船に搭乗したCrewmate(乗組員)としてタスクをこなし、船内脱出を目指す。一方でメンバーの中にはImposter(詐欺師)も紛れこんでおり、妨害行為や他プレイヤーの殺害を目論んでいる。死体が発見されれば議論がスタートし、全員の投票により船外追放者を決定。Imposterを割り出して追放するか、タスクをすべて完遂すればCrewmate側の勝利だ。その前に皆殺しにされてしまえば、Imposterたちの勝利となる。
もともと本作は2018年にリリースされた作品。当初は同時接続プレイヤー数が1桁続きという絶望的なスタートダッシュを切ったが、徐々に人気を獲得(関連記事)。2020年には有名ストリーマーが同時多発的に配信で扱ったのをきっかけとして、爆発的ブレイクを果たした。Steam版におけるピーク時の同時接続プレイヤー数は43万人を記録。現在も10万人以上のプレイヤー数を安定して確保しており、Steamの同時接続プレイヤー数ランキングでは常に上位にランクインしている。突然のメガヒットにより開発側からは喜びと同時に悲鳴の声も。急激なプレイヤー数増加に対応すべくサーバー強化に追われるなど、波乱に見舞われながらも運営を続けてきた。
ツイートでは、今後作業予定のタスクとして13の言語が挙げられている。英語・フランス語・イタリア語・ドイツ語・スペイン語(ヨーロッパ/ラテンアメリカ)・オランダ語・ロシア語・ポルトガル語(ブラジル/ヨーロッパ)・韓国語・フィリピン語、そして日本語。英語をはじめ、すでに対応済みの言語も含まれているが、作中テキストがより洗練されるのかもしれない。
ちなみに9月時点においては、本作を扱ったTwitchチャンネル数で第4位を占めていたのが韓国語ユーザー(PC Gamer)。同国の大手ストリーマーd_obby氏による配信をきっかけにブレイクしたと見られ、アジアでの人気獲得の土壌も十分に見込まれる。日本における人狼ブームとしては、VTuber集団「にじさんじ」の影響力で『Project Winter』がヒットしたことが記憶に新しい。すでに国内『Among Us』配信も徐々に広まりつつあるが、日本語に対応することでさらなる認知度の向上が期待できそうだ。
このほか、Innerslothは今後の予定としてアカウント機能の追加を挙げている。10月ごろにはハッカーによるチャットスパム被害が深刻化しており、運営も対応に追われていた(Eurogamer)。今後セキュリティ面での強化も図られることで、健全なオンライン環境が整備されることになるだろう。また先日には、新たなマップ「飛行船」が発表されたばかり。まだチラ見せにとどまる程度だが、今後もコンテンツの拡充に期待が高まるところだ。
『Among Us』は、PC(Steam)/iOS/Android向けに配信中。Steam版は520円、モバイル版は無料タイトルとなっている。