PS5の内蔵SSDの増設は、ローンチ時点では利用不可。将来的なアップデートによって有効化するとSIEが認める


PlayStation 5は、ユーザーによる内蔵SSDの増設が可能な設計となっている。ただ11月12日のローンチ時点では、まだ増設はできないよう制限がかけられることが明らかになった。


PS5では、PCIe 4.0に対応するM.2 SSDを利用して内蔵SSDを増設できることが早くから公表されており、10月に公開された公式分解映像にて、その増設スロットへのアクセス方法も紹介された。PS5本体の白いパネルを取り外し、巨大なファンの横にある蓋を取り外せば、M.2 SSD用のスロットが顔を出す。PC用として一般的な30mmから110mmまでの長さのM.2 SSDが利用可能だという(4Gamer)。

ただSIEは、この増設機能は将来的なアップデートによって有効になる(This is reserved for a future update)と、海外メディアPolygonに対して認めた。つまり、そのアップデートが配信されるまでは、物理的にSSDを増設はできても認識されないということのようだ。

SIEが、PS5では内蔵SSDの増設が可能であることについて明らかにしたのは、今年3月に公開されたリード・システムアーキテクトMark Cerny氏による技術解説映像の中でのことだった。ここでCerny氏は、PS5のローンチには間に合わない見込みであることをすでに語っていた。その理由としては、市販のSSDを利用するため互換性を確認する必要性を挙げている。

市販品の中には、大きなヒートシンクやファンを持つSSDも存在し、物理的にPS5の増設スロットにフィットしないものもあるかもしれない。また、PS5ゲームを扱うにあたって十分なスペックを備えていないものもあるかもしれない。Cerny氏は、SSDのサンプルを取り寄せベンチマークを取るだけでなく、PS5向けにリリース予定の作品のベータ版が完成したタイミングで、実際に互換性のテストもおこなうとコメント。こうしたテストは、自ずとPS5のローンチに近いタイミングにおこなうことになるだろう。そのため、SSDの互換性を確認して増設機能を有効にするには、まだ少し時間がかかるのかもしれない。

PS5の内蔵ストレージは825GBの容量があるが、ユーザーが利用できるのは、『ASTRO’s PLAYROOM』がプリインストールされた状態で、667GBだという報告がある(メディア用レビュー機の場合)。

海外PlayStation StoreではPS5のローンチタイトルのインストールサイズがいくつか公開されており、たとえば『Demon’s Souls』は66GB、『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』は50GB、『リビッツ! ビッグ・アドベンチャー』は32GBとなっている。またActivisionは、『Call of Duty: Black Ops Cold War』をインストールするには、133GBの空き容量が必要だと案内している。

ローンチ後すぐに内蔵ストレージを使い切ってしまうようなことにはならないかもしれないが、時間の問題ともいえそうだ。PS5ではUSB接続の外付けSSDも利用できるが、こちらは後方互換するPS4ゲーム用など向けとされている。SIEは、PS5との互換性を確認したM.2 SSD製品を公表する方針を示しており、これを待ってアップデートが配信されることとなるだろう。